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(株)日立ケーイーシステムズ

Hitachi

FL-net応用DCS(分散制御システム)

工場、現場のネットワークとして拡張性、信頼性に優れたFL-netを採用しパソコンDCS(Distributed Control System)に適用した事例です。
FL-netは汎用パソコンで使用可能、ネットワークの通信媒体はEthernetなので低コストかつ高速通信が可能です。
工場、現場のネットワーク(工場LAN)はFL-netが適しています。

システム構築の背景と設計・製作内容

大手鉄鋼メーカ (株)A社殿は工場設備の老朽化に伴うリプレースを行うことになり、コントローラの自立分散によって機器故障時もシステム全体のシャットダウンとならないパソコンDCS(分散制御システム)の導入を計画されました。
本システムは上位計算機から現場のPLC(Plogrammable Logic Controller)まで含む大規模なものであり、弊社を含む複数企業で共同構築しました。ここでは弊社が担当した工場、現場におけるネットワーク(工場LAN)を中心にシステムを紹介します。

お客様からの主要なシステム要求仕様

  1. 現場ネットワークは下記であること。
    1. 将来の機器拡張、設備拡張に柔軟に対応可能なこと。
    2. 信頼性、保守性の高いシステムとすること。
    3. 高速通信が可能なこと。
  2. 現場制御にはマルチベンダのPLCを使う。
  3. リプレースにあたっては、低コストでDCSを構築したい。

弊社からのご提案

お客様のリプレース要求に対し、弊社は従来のコンポーネント主体型のご提案ではなく、制御系ネットワーク主体の観点に立ち、FL-netをつかったパソコンDCSをご提案しました。

  1. 低コストでシステム構築するため汎用パソコンを活用し、現場のモニタや指令はパソコンで行う。またパッケージが利用できるネットワークを選択しソフト開発を効率化する。
  2. マルチベンダのPLCを使用するためオープン規格のネットワークとする。

ネットワークの選択と関連ソフトの製作

以上のご提案内容に基づき、下記の設計、製作を行いました。

  1. マルチベンダでかつPLCを使用 → FL-netの採用
    FL-netは
    1. オープン規格のネットワーク。
    2. 弊社パッケージソフトを利用することにより、システムの開発が容易である。
    3. 多数の導入実績があること。
    他種々の特徴をもっており、本システムに適合している。
  2. 工場・現場のPLCのソフト設計、製作
  3. FL-netに接続したパソコンソフトの設計、製作
    ネットワークにFL-netを採用することにより、マルチベンダ対応のパソコンDCSを、低コストで実現しました。

構築したDCS概要

  • DCSMMI(分散制御システムのマンーマシンインターフェース)には汎用パソコンを使用。
  • 汎用パソコンとPLCをFL-netで接続。
  • 履歴情報等のロギングデータをデータロガーに蓄積、DB蓄積データを汎用ソフトでエキスポート可能。
  • 制御情報系伝達経路はPLCゲートウェイにて信頼性を向上。

構築したDCS概要図

FL-netの特徴

FL-netの特徴を以下に纏めます。

1. 拡張性

  • オープン規格ネットワーク( JIS B 3521 )
    メーカーにとらわれることなく最適なデバイスを選定できます。
    *
    2007年6月現在、認証済機器:29社,64機器( 社団法人 日本電機工業会(略称:JEMA) による)
  • 最大254機器接続可能
    同一ネットワーク内に、最大254台の機器接続が可能です。
  • 通信媒体にEthernet採用
    目的とするシステムにあわせて、様々なネットワーク構成が可能です。通信媒体はイーサネットでパソコンとの親和性が高く、ゲートウェイを介した情報系ネットワークとの連動も可能です。
  • コモンメモリ情報
    システム全体で共有可能な情報(コモンメモリ情報)の領域が大きいため、将来のシステム拡張に備えた情報の管理が可能です。
    *
    容量:8kビット+8kワード
  • システム拡張の容易性
    ノード間の相互干渉が無いので、その時々の用途に合わせた既存システムの拡張が可能です。

2. 信頼性

  • マスタレストークン方式の採用
    システム内の特定機器に障害が発生しても、FL-net通信ネットワーク全体に影響することなく、切り離して通信を再開するため、システム全体の停止を防止できます。
  • 保守性の向上
    システム稼働中に、機器の途中離脱/追加が可能です。
    システム全体を停止することなく、故障した機器の交換が可能です。

3. 高速通信

  • 高速伝送のサポート
    徹底的に無駄を省いたプロトコルは、コモンメモリの値を更新する時間(リフレッシュ・サイクル時間)が最短となるように考えられています。
    通信レスポンスによる処理待ちが解消され、生産性の向上・ライン間の高速連携が可能です。
    *
    FL-netプロトコル仕様では、合計2kビット+2kワードで50ms以内で32台間の更新時間が目標性能となっています。
  • 伝送速度の向上
    通信媒体であるEthernetの技術発展に併せて、更なる伝送速度の向上が可能です。

4. 低コスト化

  • パソコン導入による低コスト化
    通信媒体に、OA分野デファクトスタンダードのイーサネットを採用しているためパソコンとの親和性が高く、安価なパソコンをシステムに導入でき、システム全体の低コスト化が可能です。
  • パソコンソフト開発費の低コスト化
    弊社パッケージソフトを使用することで、特別なハードウェアを使用せずに、FL-net通信をサポートします。パソコンソフトの開発費のコスト低減が可能です。