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伝の心
2003.11.28
重複(肢体・視覚)障害のある方のために
音声読み上げガイド機能を強化

  拡充した機能について


  1. 漢字変換の詳細読み上げ

 「伝の心」では、ひらがなを漢字変換すると漢字候補一覧を表示し、その一覧をスキャンします。従来は、このスキャン時に漢字の音声読み上げを行っていませんでしたが、視覚に障害のあるユーザーが希望する漢字を正しく選択できるように、カーソルが漢字に移動したタイミングで、その漢字を詳細に読み上げるように機能を追加しました。なお、本機能の開発・提供にあたっては、株式会社アメディアが開発した視覚障害者用の詳細読み辞書を使用しています。

漢字候補一覧の音声読み上げ例

漢字候補一覧の音声読み上げ例



  2. 文章の「カーソル読み」と「一文字詳細読み」

 従来、文章の読み上げは「滑らか読み」*1だけをサポートしていました。今回の機能強化では、文章中の一文字を確認できるようにするため、「カーソル読み」と「一文字詳細読み」を開発しました。「カーソル読み」では、たとえば「名前は太朗」を  'な'  'まえ'  'は'  'ふと'  'ほがらか'  のように、一文字ずつ区切って読み上げ、「一文字詳細読み」では、「朗」は  'ほがらか  ろうどくの  ろう'  のように詳細に読み上げます。
* 1: 
「滑らか読み」では、たとえば「息子の名前は太朗です」を  'むすこのなまえはたろうです'  のように、文章をそのまま読み上げます。

一文字詳細読みの読み上げ例

一文字詳細読みの読み上げ例



  3.メニューおよび文字盤の機能強化

(1)メニュー
 従来は、スキャン時間間隔(カーソルがメニュー項目に来てから、次のメニュー項目に移動するまでの時間)が最も短い0.5秒の間に、メニュー項目の音声読み上げが終了するよう、先頭一文字だけを読み上げていました。今回の機能強化では、スキャン速度よりも読み上げを優先し、項目を最後まで読み上げてから次の項目にカーソルが動くように改良しました。また、操作に慣れてきた方のために「設定されたスキャン時間間隔が経過したら、読み上げを中断して次の項目にカーソルが移動する」ように設定するなど、ユーザー一人ひとりの習熟度にあわせた設定を可能にしています。
メニューの音声読み上げ例

メニューの音声読み上げ例


(2)文字盤
 従来から文字盤の中の文字についてのみ音声で読み上げていましたが、漢字変換の「漢」や編集の「編」などの機能的な文字については読み上げを行っていませんでした。今回、機能的な文字についても、「漢」は  'かんじ'  というように読み上げるようにし、使い勝手を向上しました。
文書作成用文字盤

文書作成用文字盤

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