現場での注目テーマ
この記事がオススメな方
1. 中小企業の業務改善を検討している経営者や総務担当者
表計算ソフトや紙ベースでの業務管理に限界を感じ、業務を効率化するIT(インフォメーションテクノロジー、以下同じ)ツールを探している層。初期導入コストや操作の難易度に不安があり、クラウド型で使いやすいシステムに関心を持っている。
2. 情報システム部門やIT部門の担当者で、業務アプリの内製化を検討している人
現場ごとの要望に柔軟に対応できるツールを探しており、ノーコード・ローコード開発に興味を持っている。社内で自走できるツールの基礎知識を収集している段階。
3. テレワーク・ハイブリッド勤務の導入にあたり情報共有ツールを探しているマネージャー層
場所を問わずにチームの業務を可視化・共有できる仕組みを探しており、チャットツールやグループウェアなどと並行して使える業務基盤を求めている。
4. 社内DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を任された社内改革担当者
業務改善の第一歩として、現場のITリテラシーに左右されずに導入できるシステムを探している。実績が多く、柔軟性の高いツールの導入候補としてkintoneを検討中。
5. kintoneの導入を上司に提案するために情報収集している若手社員・担当者
まだkintoneの実物を触ったことはないが、提案資料や社内プレゼン用に基礎情報を整理したいと考えている。信頼性や拡張性についても知りたいフェーズにある。
1. kintoneとは:クラウドで動作する業務改善プラットフォーム
kintoneはサイボウズが提供するクラウド型業務プラットフォームで、ノーコード開発により社内で業務アプリを自由に設計でき、複数拠点間やテレワーク環境でもリアルタイム共有・安全な運用が可能です。
2. 業務アプリとは何か:kintoneにおけるアプリの役割と設計
kintoneの「アプリ」は、業務ごとのデータ管理単位であり、必要な入力項目を自由に設計できます。これにより、表計算ソフトや紙から脱却し、情報の一元化・検索・分析が効率的に行える仕組みが構築できます。
3. チーム運用で活きるkintoneの共有・通知機能
コメントや通知機能を活用することで、業務ごとのやり取りや情報更新をリアルタイムに共有でき、進捗の見える化や対応漏れ防止に役立ちます。チーム全体での運用に特化した設計が強みです。
4. 外部連携・拡張性:他システムとのデータ連携やカスタマイズへの対応
グループウェアや顧客管理ソフトウェアなど外部システムとの連携、APIやJavaScriptによるカスタマイズ、独自プラグイン開発により、kintoneは業務に応じて柔軟に拡張できる高い汎用性を持っています。
5. 導入事例が示す信頼性と多様な活用シーン
2024年時点で25,000社以上が導入する信頼性と、製造・医療・小売など幅広い業種での成功事例が公式に公開されており、月額1,500円から始められる導入のしやすさも支持されています。
kintoneは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型の業務アプリケーションプラットフォームです。インターネット環境があれば、PCやスマートフォン、タブレットからアクセスでき、日々の業務を効率的に管理する仕組みを構築できます。
主な特徴は「ノーコード/ローコード開発が可能」である点です。プログラミング知識がなくても、ドラッグ&ドロップで入力フォームを作成し、社内に必要なアプリを自ら設計することが可能です。これにより、業務ごとのシステム開発を外部委託せず、社内主導で進めることができるという点で、コスト面・スピード面でも評価されています。
クラウド型のため、複数拠点間やテレワーク中の社員ともデータをリアルタイムで共有できます。また、セキュリティ面でもIPアドレス制限(特定のIPアドレスからのアクセスのみを許可し、それ以外のIPアドレスからのアクセスを制限するセキュリティ機能)、二要素認証(IDとパスワードによる認証に加え、もう一つ別の要素を組み合わせることで、セキュリティを強化する認証方式)、アクセス権限管理(組織内の情報やシステムへのアクセスを、適切なユーザーにのみ許可するように制御する仕組み)が搭載されており、法人利用にも適した仕様です。
kintoneでは、業務管理の単位を「アプリ」と呼びます。アプリは、表計算ソフトでいうところの「シート」や「台帳」に相当するもので、例えば「日報管理アプリ」「問い合わせ管理アプリ」など、目的ごとに独立して設計されます。
アプリの設計は、管理したい項目に応じて「フィールド(項目)」を自由に配置することで完了します。例えば、文字列、日付、数値、ユーザー選択、ファイル添付など、業務に必要な入力形式を柔軟に設定できます。
これにより、部署やチームごとの運用ルールに合った管理画面を簡単に構築できるため、従来の紙・表計算ソフト・メールベースの管理から脱却しやすくなります。また、登録データは自動で蓄積され、条件検索やソート・フィルタも標準搭載されているため、報告・管理・分析まで一貫して対応できるのが特徴です。
kintoneは「個人の管理」ではなく「チームでの活用」に特化した機能を多数備えています。たとえば、レコードごとにコメントを付けられる「スレッド機能」では、登録された情報に対してチームメンバー間で議論ができます。これにより、メールやチャットに情報が分散せず、案件ごとにやり取りを一元化できます。
また、通知機能では、自分に関係のある情報更新やコメントの追加があると、即座にアラートが表示されます。通知先も柔軟に設定可能で、「レコードの担当者が変更されたとき」や「特定の条件を満たしたとき」に限定して通知することもできます。
このような機能により、業務の進捗状況をリアルタイムで共有し、確認漏れや対応遅れを防ぐ仕組みを構築することが可能です。
kintoneは、標準機能だけでなく、他システムとの連携や拡張によって、より高度な業務運用が可能になります。たとえば、グループウェアや生産性プラットフォーム、クラウドストレージなどのクラウドサービスとは公式連携プラグインが提供されており、ファイル管理やスケジュール共有がシームレスに行えます。
また、REST(ウェブアプリケーションプログラミングインタフェース)API(アプリケーションプログラミングインタフェース)が公式に公開されており、開発者は自社の基幹システムやCRM(カスタマー リレーションシップ マネジメント)、SFA(セールス・フォース・オートメーション)、MA(マーケティングオートメーション)などと連携する仕組みを構築できます。これにより、「受注情報を顧客管理ソフトウェアから取り込みたい」「基幹システムの在庫情報と連動したい」といったニーズにも柔軟に対応できます。
さらに、JavaScriptによるフロントエンドのカスタマイズや、独自のプラグイン開発も可能で、kintoneを土台に業務システムの柔軟な拡張を行えるのも大きな特長です。
kintoneは、2024年時点で全世界で25,000社以上(公式発表)に導入されており、業種や規模を問わずさまざまな企業で利用されています。導入事例としては、製造業における在庫・生産管理、医療機関での患者対応履歴の管理、小売業でのクレーム対応履歴など、幅広い業務領域に活用されています。
サイボウズ株式会社の公式サイトでは、実名企業による導入事例が多数公開されており、それぞれの業務課題と解決手段が具体的に紹介されています。これらの事例は、kintoneの柔軟性や運用の自由度、導入による業務改善効果の高さを裏付けています。
また、契約プランも月額1,500円(スタンダードコース・税抜)から提供されており、初期費用を抑えてスモールスタートできる点も、導入のしやすさに繋がっています。
まとめ
kintoneはサイボウズが提供するクラウド型の業務改善プラットフォームで、プログラミング不要で業務アプリを作成でき、情報共有や通知機能、外部連携によってチームの業務効率を高められる柔軟性の高いツールです。本記事では、その基本機能、導入のしやすさ、多様な活用事例を紹介し、業務の一元管理やDX推進を目指す企業にとって有効な選択肢であることを解説しています。
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