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WindowsでのHDD初期化手順|初心者向けガイド

この記事がオススメな方

1. パソコンを他人に譲渡・売却する予定の一般ユーザー
データを残さずHDDを初期化したいが、手順や用語に不安があり、Windows標準機能で安全に作業を済ませたいと考えている初心者。

2. 増設・外付けHDDの利用前にフォーマットを必要とする人
HDDを購入・増設したものの未割り当て状態で認識されず、どうやって使えるようにすればいいか知りたいWindowsユーザー。

3. 自作PCユーザーやPC再セットアップを行うライト層
新しく組んだPCや初期化したい古いPCのHDDを整備したいが、DiskPartなどの知識があまりない人。

4. HDDのトラブル対処で初期化を選択肢にしている人
HDDの動作不良、読み込み不良、エラーが出るといった状況から、初期化による再利用を検討しているユーザー。

5. HDD初期化の手順を社内や顧客に説明する必要がある非エンジニア層
サポート業務や総務などの立場で、初心者に対してHDD初期化を説明したり、手順書を作る必要がある人。

1. 初期化前の準備と確認事項
HDD初期化を始める前に、データのバックアップや対象ディスクの確認が必要です。誤操作によるデータ損失を防ぐためにも、事前確認は不可欠です。

2. Windowsの「ディスクの管理」を使った初期化手順
Windows標準機能の「ディスクの管理」ツールを使い、GUIベースでパーティション削除・フォーマットを行う基本的な初期化方法を解説しています。

3. コマンドツール「DiskPart」による初期化手順
DiskPartを使えば、より詳細な制御でHDD初期化が可能です。コマンドラインによる操作手順を、diskの選択からフォーマットまで段階的に説明しています。

4. 初期化時のファイルシステム選びの基礎知識
NTFS・exFAT・FAT32など、フォーマット時に選ぶファイルシステムには特徴と用途の違いがあります。用途に応じた適切な形式選びが重要です。

5. 初期化後の確認とトラブル対処法
初期化後にHDDが正しく認識されないケースに備え、確認すべきポイントや基本的なトラブルの原因と対処法について具体的に解説しています。

1.HDD初期化の前に確認すべき準備事項

WindowsでHDDを初期化する前に、いくつかの確認と準備が必要です。まず初めに、初期化したいHDDに必要なデータが残っていないかを確認し、重要なファイルは必ずバックアップしておくことが推奨されます。初期化後は通常の手段ではデータの復元が困難となるため、事前の確認が不可欠です。
また、HDDが正しく接続され、Windowsが認識していることも確認する必要があります。デバイスマネージャーやディスクの管理から、HDDの型番や状態を確認することで、誤って別のドライブを初期化してしまうリスクを防げます。とくに外付けHDDや複数ドライブを搭載しているPCでは、対象ディスクの識別が重要です。

2.Windows標準機能での初期化手順(ディスクの管理)

Windowsでは「ディスクの管理」機能を使って、GUIベースでHDDを初期化することが可能です。以下の手順で実行します。
1.スタートメニューを右クリックし、「ディスクの管理」を選択します。
2.初期化したいHDDが表示されていることを確認します。未割り当て領域または既存のボリュームがある場合、右クリックで「フォーマット」または「ボリュームの削除」を選択できます。
3.完全に初期化する場合は、まず「ボリュームの削除」でパーティションをすべて削除し、未割り当て状態にします。
4.その後、未割り当て領域を右クリックして「新しいシンプル ボリューム」を選択し、ウィザードに従ってフォーマットを実行します。
この操作により、HDDは初期化され、新しいドライブとしてWindows上で使用可能な状態になります。

3.DiskPartを使ったコマンドラインによる初期化方法

GUIではなくコマンドベースで初期化を行いたい場合、Windowsに標準搭載されている「DiskPart」ツールを使用できます。以下が基本的な手順です。

1.「スタート」→「cmd」と入力し、コマンドプロンプトを「管理者として実行」します。
2.diskpart と入力し、DiskPartを起動します。
3.list disk コマンドで接続されているディスク一覧を表示します。
4.select disk [番号] で初期化対象のディスクを選択します。
5.clean と入力すると、ディスク上のすべてのパーティション情報が削除され、未割り当て状態になります。
6.create partition primary で新しいパーティションを作成し、format fs=ntfs quick でクイックフォーマットを行います。

DiskPartを用いる方法は、より細かい制御が可能で、認識されないドライブの復旧や自動化にも活用されていますが、操作を誤ると他のドライブを削除してしまう恐れがあるため、正確なディスク番号の確認が必須です。

4.フォーマット形式(NTFS・exFATなど)の選び方

初期化時にはファイルシステムの形式を選ぶ必要があります。Windowsでは主に「NTFS」「exFAT」「FAT32」のいずれかを選択しますが、それぞれの特徴には明確な違いがあります。

NTFS(New Technology File System)は、Windows標準のファイルシステムで、大容量ファイルの保存やアクセス権管理、ジャーナリング機能に対応しており、一般的な内蔵HDDや作業用ドライブに最適です。

exFAT(Extended File Allocation Table)は、外部デバイスや他のOS(例:macOS)との互換性を重視する場合に適しており、大容量のファイル転送もサポートされます。

FAT32(File Allocation Table 32)は、古い機器やUSBメモリなどで使われることがありますが、4GB以上のファイルを扱えないなどの制限があるため、現在では特殊用途に限られます。

使用目的に応じてファイルシステムを正しく選択することで、互換性や安定性の問題を回避することができます。

5.初期化後に確認すべきポイントとトラブル時の対処

初期化が完了した後には、Windows上でHDDが正しく認識されているか、ファイルの読み書きが可能かを確認します。「エクスプローラー」で該当のドライブを開き、正常にマウントされていれば作業完了です。

一方で、初期化後にドライブが認識されない、フォーマットエラーが出る、アクセスができないといったトラブルが発生することもあります。この場合、まず「ディスクの管理」で状態を確認し、未割り当てやRAWフォーマットと表示されている場合は、再度パーティションの作成やフォーマットを行う必要があります。

それでも改善されない場合は、ドライブの接続を見直す、別のUSBポートを使用する、もしくはDiskPartでの再初期化を試みるといった対応が推奨されます。なお、ハードウェア的な故障の可能性がある場合は、専門の診断が必要です。

まとめ

WindowsでのHDD初期化は、データのバックアップと対象ディスクの確認を行った上で、「ディスクの管理」または「DiskPart」を使ってパーティション削除とフォーマットを実行する操作です。初期化時にはNTFSやexFATなど用途に応じたファイルシステムを選択し、作業後は正常に認識・使用できるかを確認し、問題があれば再初期化や接続の見直しで対応します。