現場での注目テーマ
ノーコードAIとは?メリットや導入ステップ、注意点を徹底解説
この記事がオススメな方
主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係
- 「ノーコードAI」という言葉は聞いたことがあるが具体的に何ができるのかを知りたい
- コードを書くことなく、AIの恩恵を享受したい
- 自分のビジネスや業務にノーコードAIを組み込みたい
こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。
近年、専門的なプログラミング知識がなくてもAIを業務に取り入れられる「ノーコードAI」が急速に広がっています。自社の課題に合わせたAIモデルを直感的に作成できるため、現場主導の業務改善やDX推進を力強く後押しします。
一方で、導入時には注意すべきポイントも存在します。本記事では、ノーコードAIの概要からメリット、導入ステップ、活用時の注意点まで、おさえておくべきポイントを解説します。
kintoneのサービス詳細※本記事に記載のサービス・機能・サポート内容は一般的な情報であり、当社にて必ずしも対応を保証するものではございません。
ノーコードAIとは?
ノーコードAIを使えば、専門的な技術がなくてもAIを活用したシステム開発が可能です。まずは、ノーコードAIの基礎知識となぜ近年注目されているのか、その背景について解説します。
ノーコードとローコードの違い
ノーコードとローコードは似た概念ですが、開発における自由度と必要なスキルレベルが異なります。ノーコードは文字通りコーディングが一切不要で、完全にビジュアル操作のみで開発を完結させられます。
一方、ローコードは最小限のコーディングで開発を行う手法です。基本的な機能はビジュアルツールで構築できますが、より高度なカスタマイズや複雑な処理を実装する際には、部分的にコードを書く必要があります。プログラミングの基礎知識がある方なら、ノーコードよりも柔軟性の高い開発ができるでしょう。
なぜノーコードAIが注目されているのか
デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、多くの企業がAI活用を急いでいます。しかし、AI開発ができるエンジニアは不足しており、採用コストも高騰している状況です。ノーコードAIは、この人材不足問題を解決する有力な選択肢として注目を集めています。
さらに、ビジネス環境の変化スピードが加速する中、素早く試作品を作り、市場で検証するアジャイルな開発手法が求められています。また、現場の業務を熟知した担当者自身が開発できれば、より実務に即したAIツールを作れる点も大きなメリットです。
ノーコードAIの導入メリット
ノーコードAIの導入は、エンジニアリソースが限られている中小企業や、新規事業の立ち上げを考えているスタートアップにとって、大きな武器となるでしょう。ここでは、具体的なメリットを解説します。
高度なプログラミングスキルがなくても開発ができる
ノーコードAIの大きなメリットは、専門知識がなくてもAI開発に取り組める点です。従来のAI開発では、PythonやJavaScriptのようなプログラミング言語、機械学習のアルゴリズム、データ処理の手法など、幅広い専門知識が必要でした。
ノーコードAIツールを使えば、これらの知識がなくても、視覚的なインターフェースで操作するだけでAIモデルを構築できます。
営業担当者が顧客対応を自動化するチャットボットを作ったり、マーケティング担当者が顧客行動を予測するAIを構築したりといった、現場主導の開発が可能になります。
開発期間とコストが削減できる
ノーコードAIは、開発スピードを劇的に向上させます。従来は数か月かかっていたAI開発が、数週間から数日で完了するケースもあります。 テンプレートや既存のAIモデルを活用すれば、ゼロからコーディングする必要がないためです。
コスト面でも大きな利点があります。高額なエンジニアの採用費や外注費を抑えられるだけでなく、開発期間の短縮により人件費も削減できるでしょう。さらに、プロトタイプを素早く作成して検証できるため、失敗のリスクとコストを最小限に抑えられます。
バグを最小限にした開発ができる
ノーコードツールは、あらかじめテストされた部品を組み合わせて開発するため、バグが発生しにくい構造になっています。手作業でコードを書く場合は、タイプミスや論理エラーが入り込みやすく、デバッグに多くの時間を費やしますが、ノーコード開発ではこのような人的ミス削減が期待できます。
また、多くのノーコードツールには、自動的なエラーチェック機能やバリデーション機能が組み込まれているため、設定ミスがあれば早期に発見して修正できるでしょう。
ノーコードAIの導入ステップ
ノーコードAIを成功させるには、計画的なアプローチが重要です。闇雲に始めるのではなく、目的の明確化からテスト運用まで、段階を踏んで進めましょう。これから紹介する3つのステップを実践すれば、効果的にノーコードAIを導入できます。
目的と要件定義を明確にする
まず、何のためにAIを導入するのか、具体的な目的を定めましょう。たとえば、業務効率化や顧客満足度向上、売上増加など、達成したいゴールを明確にします。目的が曖昧なまま開発を始めても、期待した成果は得られません。次に、実現したい機能や要件を洗い出します。
どのような入力データを使い、どのような出力結果が必要なのか、精度はどの程度必要か、既存システムとの連携は必要か、このような詳細を事前に決めておけば、適切なツール選定や開発の方向性が定まります。
ツール選定とプロンプトを準備する
目的に合ったノーコードAIツールを選びます。ツールごとに扱えるAI機能、料金体系、サポート内容などが異なるため、必要な機能を絞り比較検討しましょう。
ツールが決まったら、AIに指示を出すためのプロンプト(指示文)を準備します。特に、生成AIを活用する場合、プロンプトの質が出力結果を大きく左右します。具体的で明確な指示を心がけ、期待する出力形式も詳しく伝えてください。
スモールスタートさせてテストを行う
いきなり大規模な展開は避け、小さく始めて検証します。限定的な範囲でAIシステムを稼働させ、実際の業務で使いながら問題点を洗い出しましょう。想定通りに動作するか、精度は十分かなど、テスト結果を基に、設定の調整やプロンプトの改善を繰り返します。
PDCAを繰り返しながらシステムを最適化する姿勢が大切です。十分な精度と使い勝手が確認できたら、段階的に適用範囲を広げていきます。慎重なアプローチにより、大きな失敗を避けつつ、確実に成果を積み上げられるでしょう。
ノーコードAI活用の注意点
ノーコードAIには多くのメリットがありますが、万能ではありません。続いては、ノーコードAI活用の注意点を紹介します。
複雑な開発には向いていない
ノーコードAIは、あらかじめ用意された機能の範囲内でしか開発できません。独自性の高い複雑なアルゴリズムや、特殊な業務要件に対応した高度なシステムを構築するのは困難です。
たとえば、最先端の研究開発に使うような独自のAIモデルや、リアルタイム処理が求められる大規模システムなどは、従来型のコーディングによる開発が必要でしょう。ノーコードAIを選ぶ際は、実現したい機能がツールの能力範囲内かどうか、事前に確認してください。
カスタマイズに制限がある
プラットフォームが提供する機能やデザインの枠組みから大きく逸脱できません。細かなUI(画面)調整や独自の処理ロジックの追加など、柔軟なカスタマイズを求める場合、ノーコードでは対応しきれない可能性があります。
また、既存の社内システムとの連携にも制約があるケースが少なくありません。特定のデータベースやレガシーシステムとの接続が必要な場合、ノーコードツールが対応していなければ実現は難しいでしょう。導入前に、必要な連携先や機能要件をリストアップし、選択したツールで実現可能か十分に検証してください。
セキュリティに懸念が残る
クラウド型のノーコードプラットフォームを使う場合、データはプラットフォーム事業者のサーバーに保存されます。重要な顧客情報や機密データを扱う際は、データの保存場所や暗号化方式、アクセス制御などのセキュリティ対策を確認する必要があります。
特に、個人情報保護法やGDPRといった規制への対応は重要です。ISO27001のようなセキュリティ認証の取得状況や、データの取り扱いに関する契約内容を精査しましょう。金融機関や医療機関など、高度なセキュリティが求められる業界では、ノーコードツール選定には慎重な判断が必要です。
プラットフォームへの依存度が高い
特定のノーコードプラットフォームで開発したシステムは、そのプラットフォームでしか動作しません。もし、プラットフォーム事業者がサービス提供を終了したり、大幅な仕様変更を行ったりした場合、システムが使えなくなるリスクがあります。
重要な業務システムをノーコードで構築する際は、データのエクスポート(システムデータを他のシステムやアプリケーションでも読み込める形式に変換して出力すること)機能や他プラットフォームへの移行可否も確認しておきましょう。
ノーコードAIに限界を感じたときの対処法
ノーコードAIを使っていて、機能不足や性能面での限界を感じるかもしれません。そのような場合は、ローコード開発への移行を検討しましょう。部分的にカスタムコードを追加できるローコードツールなら、より高度な機能を実装できます。または、専門のエンジニアに開発を依頼するのも1つの選択肢です。ノーコードで作ったプロトタイプをベースに、プロフェッショナルが本格的なシステムを構築すれば、要件定義の手間が省けて効率的でしょう。
AI開発に特化したエンジニアリングサービスを活用すれば、技術的なハードルを解消できます。ノーコードAIを入口として、段階的により高度なAI活用へステップアップしていく姿勢が重要です。
まとめ
ノーコードAIは、コードを書かずにツールの操作だけでAIモデルの構築や業務への組み込みができる、近年注目の手法です。専門知識がなくても使える反面、高度なアルゴリズムのチューニングや複雑な業務ロジック、外部システムとの大規模連携など、不得意な領域があることも理解しておかなければなりません。
日立ケーイーシステムズが提供するサービスのご紹介
ノーコードAIを活用し、業務改善を着実に進めたい企業には、日立ケーイーシステムズが提供するkintoneサービスがおすすめです。ノーコードで業務アプリを簡単に作成でき、AI機能との組み合わせによって、現場から経営層まで情報活用がスムーズになります。
当社では、導入設計からアプリ開発、AI連携や既存システムとの統合までワンストップで支援しています。まずは、無料トライアルで、ノーコードAI導入の第一歩を体感してみてください。
