現場での注目テーマ
掲載日:2026/07/06
ノーコードワークフローとは?業務効率化を実現する仕組みと導入ポイントを徹底解説
この記事がオススメな方
主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係
- ノーコードワークフローに興味はあるが、どのような仕組みで業務効率化ができるのかを事前に把握しておきたい。
- 自社の申請・承認業務にノーコードワークフローを導入することで、どのような改善効果が期待できるのかを知りたい。
- ノーコードワークフローのメリットやデメリット、選び方を理解した上で、自社に導入すべきか判断したい。
こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。
ノーコードワークフローは、申請・承認業務を効率化し、現場主導で業務改善を進められる仕組みです。紙やExcel、口頭で行われてきた業務をデジタル化することで、作業の属人化や確認漏れを防ぎやすくなります。小売業や医療、物流、製造、教育分野でも導入が進み、企業の業務効率化やDX推進を支える手段の1つです。
この記事では、ノーコードワークフローでできることを整理した上で、メリット・デメリット、選び方、導入の流れまでをわかりやすく解説します。
kintoneのサービス詳細目次
ノーコードワークフローとは
ノーコードワークフローとは、申請や承認といった社内業務の流れを、プログラミングを使わずにシステム化できる仕組みです。画面操作だけで業務フローを作成でき、専門的なIT知識がなくても扱いやすいことが特徴です。ここでは、ローコード開発やスクラッチ開発との違い、注目される背景について解説します。
ローコード開発やスクラッチ開発との違い
ノーコードは、ソースコードを一切書かずに業務フローを構築できる点が特徴です。ローコードは一部でプログラミングが必要となり、スクラッチ開発はゼロから開発を行います。ノーコードは開発負荷が低く、現場での運用や改善を前提とした手法として位置付けられます。
ノーコードワークフローが注目されている背景
近年、人手不足や業務の複雑化を背景に、申請・承認業務の進め方を見直す企業が増えています。加えて、現場で素早く改善できる仕組みが必要とされるようになりました。ノーコードワークフローは、こうした課題に対応する手段として導入が進んでいます。
ノーコードワークフローでできること
ノーコードワークフローを導入すると、これまで人手に頼っていた申請・承認業務を効率化できます。ここでは、ノーコードワークフローで実現できるおもな内容について解説します。
紙・Excelで行っていた申請業務と承認作業のシステム化
従来は、申請書を紙で回したり、Excelをメールで送付したりする運用が一般的でした。この方法では、承認待ちの停滞や最新版の判別が課題になりがちです。ノーコードワークフローを導入すると、申請から承認までを1つの画面で管理でき、業務の流れが明確になります。
口頭・電話で行っていた進捗確認と承認状況の可視化
これまでは、承認がどこで止まっているかを口頭や電話で確認する場面が多くありました。その結果、確認の手間や伝達漏れが発生しやすくなります。ノーコードワークフローでは、申請状況が一覧で表示されるため、進捗を確認する負担が軽減されます。
手作業で転記していた申請内容のデータ自動保存
紙やExcelで申請を受け付ける場合、申請内容が業務システムと連動していないため、別システムへ手入力する作業が必要でした。この作業は時間がかかるだけでなく、入力ミスの原因にもなります。ノーコードワークフローを使えば、申請データが自動で保存され、後続業務への活用もしやすくなります。
部署ごとにバラバラだった業務フロールールの統一
部署ごとに申請方法や承認ルールが異なると、全社的な管理が難しくなります。結果として運用の属人化が進むケースも少なくありません。ノーコードワークフローを導入することで、共通ルールをベースに業務フローを整理でき、統一した運用を実現できます。
ノーコードワークフローのメリット
ノーコードワークフローには、業務改善を進めやすくする複数のメリットがあります。ここではその詳細について解説します。
現場主導で業務フローを構築・改善できる
従来は、業務フローを変更するたびに情報システム部門や外部ベンダーへの依頼が必要でした。そのため、改善までには一定の時間がかかってしまいます。ノーコードワークフローでは、業務を理解している現場が自らフローを見直せるため、実態に即した改善を進めやすくなります。
システム開発コストを抑えてスピーディに導入できる
スクラッチ開発では要件定義や開発工程に時間と費用がかかり、導入までのハードルが高くなりがちでした。ノーコードワークフローは、あらかじめ用意された機能を組み合わせて構築できます。そのため、初期コストを抑えつつ、短期間で運用を開始できることが強みです。
他システムと連携して業務全体を自動化できる
申請業務だけをデジタル化しても、後続作業が手作業のままでは効率化は限定的です。ノーコードワークフローは、基幹システムやSaaSと連携できるものが多くあるため、申請から処理の流れを一体で自動化しやすくなります。
ノーコードワークフローのデメリット
ノーコードワークフローは便利な一方で、特性を理解せずに導入すると、かえって業務が複雑になる可能性もあります。ここでは、事前に把握しておきたいデメリットを解説します。
ツールごとに機能や制約が異なる
ノーコードワークフローは、どのツールでも同じ機能が使えるわけではありません。承認経路の分岐や入力項目の自由度、連携機能の範囲などは製品ごとに差があります。要件を整理せずに選定すると、導入後に実現できない業務が判明し、再選定が必要になる可能性もあります。
複雑すぎる業務には対応できない場合がある
ノーコードは簡易な構築と相性がよい一方で、例外処理が多い業務や独自ルールが重なったフローには対応しきれない可能性があります。従来の業務をそのまま再現しようとすると、設定が煩雑になり、運用負荷が高まる可能性もゼロではありません。
運用ルールを整備しないと混乱を招く
ノーコードワークフローツールは、手軽に業務フローを作成できるため、部署ごとに似た申請フローが個別に作られ過ぎる可能性があります。同じ申請でも部署によって手順や画面が異なってしまっては、スムーズに進みません。導入時には、全社での作成ルールや管理方針を決めておくことが大切です。
ノーコードワークフローの選び方
ノーコードワークフローはツールごとに特徴が異なるため、業務に合わないものを選ぶと定着しません。そのため、自社にとって重視すべきポイントを事前に整理することが大切です。ここでは、選定時に押さえておきたい判断軸を解説します。
自社の申請・承認業務に対応できる機能の有無
まず確認すべきなのは、自社で扱う申請内容を無理なく再現できるかどうかです。申請項目の種類や入力形式、添付ファイルの扱いなどを確認します。現行業務と大きく乖離すると、運用ルールの変更が必要になります。導入前に代表的な申請を実際に作れるか試す視点が重要です。
条件分岐や代理承認に対応できるフロー設計の柔軟性
承認ルートが一律ではない企業では、条件分岐や代理承認への対応が欠かせません。金額や部署によって承認者が変わる場合、設定が可能かを確認しましょう。設定が限定的な場合、例外対応が手作業に戻る恐れがあります。自社の承認パターンを書き出して照らし合わせると判断しやすくなります。
基幹システムやSaaSと連携できる拡張性
申請業務だけで完結するのか、後続処理まで含めて効率化したいのかを整理します。会計や人事、在庫管理などと連携できれば、二重入力を防ぎやすくなります。API連携の可否や対応サービスの範囲も重要なポイントです。将来的な業務拡張を見据えて検討しましょう。
導入支援・運用サポートの手厚さ
初期設定や運用開始時に、どこまで支援を受けられるかも重要です。マニュアルや問い合わせ窓口の有無、対応スピードを確認しましょう。現場主導で進める場合でも、相談先があると定着しやすくなります。トライアル中にサポートの質も見極めておくことが大切です。
ノーコードワークフロー導入の流れ
ノーコードワークフローは、正しい手順を踏んで導入することで定着しやすくなります。いきなり全社の導入を目指さず、段階的に進めることが重要です。ここでは、導入時の基本的な流れと各工程のポイントを解説します。
1. 申請・承認業務の流れを洗い出して整理する
最初に行うのは、現在の申請・承認業務を可視化する作業です。誰が申請し、誰がどの順で承認しているかを書き出します。この段階で不要な承認や重複作業が見つかる場合もあります。現状を整理せずに進めると、非効率な流れをそのままシステム化してしまうため注意しましょう。
2. システム化する業務と対象部署を決める
申請・承認業務の流れを整理した後は、どの業務からシステム化するかを決めます。全ての業務を一度に進めると混乱が生じやすくなります。申請件数が多く、影響範囲が限定的な業務がおすすめです。対象部署を絞ることで、導入後の課題も把握しやすくなります。
3. 業務要件に合ったノーコードツールを選定する
導入先まで決めたあとは、実際の業務に必要な機能を満たすツールを選定します。承認経路の柔軟性や入力項目の設定範囲などを確認します。機能だけでなく、実際の利用者目線で使いやすいかどうかも重要です。
4. 一部の部署で試験導入して運用ルールを固める
選定したツールは、まず一部の部署で試験導入します。実際に使うことで、想定していなかった課題が見えてきます。申請手順や承認ルールを調整し、運用方法を固めていきましょう。この工程を省くと、全社展開後に修正が難しくなるため注意が必要です。
5. 全社に展開して業務フローを標準化する
試験導入で得た知見をもとに、全社へ展開します。申請ルールや操作方法を統一することで、利用者の混乱を防ぎやすくなります。あわせて管理体制も整備していきましょう。定期的な見直しを行うことで、業務フローを継続的に改善しやすくなります。
まとめ
| ノーコードワークフローは、申請・承認業務を中心に、属人化や確認漏れといった課題を整理しやすくする手段です。紙やExcel、口頭で行われていた業務を見直すことで、進捗の可視化やデータの一元管理につながります。 一方で、業務整理やツール選定、運用ルール設計を怠ると、期待した効果を得にくくなります。自社の業務内容や承認フローを整理した上で、段階的に導入を進めることが重要です。 |
日立ケーイーシステムズが提供するサービスのご紹介
ノーコードワークフローを活用して業務をよりスマートに改善したいとお考えの場合、日立ケーイーシステムズのkintone活用サービスがお役に立てます。kintoneは、開発の知識がなくても自社業務に合わせたシステムを構築できるクラウドサービスです。
当社はサイボウズオフィシャルパートナーとして、基幹システムとの連携や部署間の情報共有を含め、導入から構築、運用までをワンストップで支援しています。業務フローの整理から具体的なシステム化まで、お気軽にご相談ください。
kintoneのサービス詳細