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【業種・業務別】kintone(キントーン)アプリ構築事例|メリット・活用方法も徹底解説
この記事がオススメな方
主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係
- kintoneでどんなアプリが作成できるか知りたい方
- アプリ開発を指示されたけどヒントが欲しい方
- 導入するうえで、事前にできることを知りたい方
kintoneを検討している人のなかには「どのようなアプリが構築できるかわからない」と悩んでいる人もいるでしょう。この記事では、kintoneのアプリ構築事例を業種・業務別に解説します。アプリ構築でお悩みの人は、ぜひ最後までご覧ください。
kintoneのサービス詳細kintoneとは
kintone(キントーン)は、サイボウズ社が提供するクラウドサービス(インターネットを通じて、サーバー、アプリケーションなどを利用できるサービス、以下同じ)です。プログラミングの知識がなくても、自社の業務に合わせたアプリを直感的なマウス操作で開発できます。
顧客管理や案件管理、日報など、表計算ソフトや紙で管理している情報をデータ化し一元管理すれば、社内の情報共有を円滑にし、業務効率化につながります。
業種・業務別のkintoneアプリ構築事例
kintoneは、業種や業務を問わず、さまざまなシーンで活用可能です。ここでは、具体的なアプリの構築事例を業種・業務別に紹介します。
経理部門のkintoneアプリ構築事例
経理部門では、請求書発行システムとの連携による請求データ作成の自動化や、月次処理の効率化にkintoneが役立っています。メモアプリや表計算ソフトによる手作業での管理から脱却し、案件管理から月次処理までを一気通貫で行います。実際に、作業時間の短縮や入力ミスの削減を実現した事例があります。
製造業のkintoneアプリ構築事例
製造業では、生産工程の管理や日々の点検業務、案件ごとの原価管理などにkintoneが活用されています。従来であれば、複数のシステムや紙でバラバラに管理されていた情報をkintoneに集約し、情報の可視化が向上しました。製造トラブルの激減や出荷ミスゼロを達成した事例も報告されています。
総務部門のkintoneアプリ構築事例
総務部門では、スマートフォン・タブレットに対応したワークフローシステム(一連の業務プロセスを電子化し、自動化するシステム)の構築や、従業員名簿の管理にkintoneが利用されています。
紙や表計算ソフトで管理されていた申請業務や個人情報をkintone化し、アクセス権を適切に設定して、ペーパーレス化とセキュアな情報管理を両立しました。承認フローの迅速化にもつながっています。
営業部門のkintoneアプリ構築事例
営業部門では、情報の属人化を防ぎ、チーム全体の営業力を強化するためにkintoneが導入されています。
顧客情報や案件の進捗状況、予実管理(予算と実績を管理)などをkintoneで一元管理することで、会議のための資料作成時間を削減しました。空いた時間を顧客獲得のための戦略立案など、より生産的な活動に充てられるようになります。
コールセンターのkintoneアプリ構築事例
コールセンターでは、苦情管理業務の効率化にkintoneが活用された事例があります。表計算ソフトでの管理では難しかったリアルタイムでの情報更新や複数人での同時編集が可能になり、入力漏れや二重対応を防止しました。
共通フォーマットの使用により、新人でも迷わず入力でき、業務品質の向上にも貢献しています。
サービス業のkintoneアプリ構築事例
サービス業では、顧客からのリクエスト管理や予約管理にkintoneが活用されています。たとえば、あるホテルでは客室からのリクエストをkintoneで一元管理し、迅速な対応と人員配置の最適化を実現しました。
卸売・小売業のkintoneアプリ構築事例
卸売・小売業では、発注残管理や新商品の納期管理にkintoneが利用されています。これまで表計算ソフトで行っていた煩雑な情報共有から脱却し、kintoneを導入することで、取引先とリアルタイムで納期や発注状況を共有可能になりました。
わずか2週間でシステムを立ち上げ、顧客満足度の向上と店舗スタッフの働きやすさ改善につながった事例もあります。
医療・福祉業のkintoneアプリ構築事例
医療・福祉業界では、患者情報や介護記録の一元管理にkintoneが導入されています。医師や看護師、ヘルパーなど多職種間でリアルタイムに情報共有が可能となり、緊急時にも迅速に対応できるようになりました。
金融業のkintoneアプリ構築事例
金融業では、住宅ローン審査に関する住宅メーカーとの情報共有の効率化にkintoneが活用されています。
これまで電話や紙ベースで行っていた煩雑なやり取りをkintoneに置き換えることで、審査結果や各種条件を一覧で確認できるようになりました。
kintoneアプリ構築のメリット
次に、kintoneアプリを構築する3つのメリットを解説します。
社内で必要なアプリを導入できる
kintoneの最大のメリットは、プログラミングの知識がなくても、自社の業務に本当に必要なアプリを、自分たちの手で作成できる点です。
外部の業者に開発を依頼する時間やコストをかけることなく、現場のニーズに即したアプリを迅速に導入し、業務改善を進めることができます。
生産性が向上する
kintoneを導入すれば、これまで表計算ソフトや紙で行っていた手作業が自動化され、生産性の向上が期待できます。たとえば、見積書アプリから請求書アプリへデータを自動で転送したり、日報データを集計してグラフ化したりすることが可能です。これにより、作業時間を大幅に短縮し、より付加価値の高い業務に集中できます。
現場の情報活用が進む
kintoneは、社内に散在していた情報を一元化し、リアルタイムで共有できるプラットフォーム(システムやサービスが成り立つのに必要な基盤や環境)です。クラウドサービスであるため、場所やデバイス(情報端末)を問わずにアクセスでき、現場の担当者がいつでも必要な情報を確認・活用できます。「担当者不在で対応できない」といった事態を防げるため、貴重なビジネスチャンスを逃しません。
kintoneアプリ構築のポイント
kintoneの導入効果を最大限に引き出すためには、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。
kintone導入の目的の明確化
まず重要なのは「kintoneを導入して何を解決したいのか」という目的を明確にすることです。目先の課題解決だけでなく、将来的に自社がどうなりたいかという事業計画に沿ってデジタル化を進めることで、kintoneは単なるツールではなく、企業の成長を測る指標となるでしょう。
ニーズを把握し最初のアプリを構築
最初から完璧なアプリを目指す必要はありません。まずは現場の従業員が最もよく使う業務から、シンプルな機能でアプリを構築し、使ってもらいましょう。
「使いながら改善する」という意識で、現場のフィードバックを反映しながら、使いやすいアプリに改善するのがおすすめです。
よく使うアプリの導線を確保
従業員がkintoneにアクセスした際に、目的のアプリにすぐにたどり着けるよう、ポータル画面(トップページ)の整備も大切です。
よく使うアプリへのリンクをアイコンで分かりやすく表示したり、新規登録画面へのショートカットを設けたりすることで、日々の業務における小さなストレスをなくし、社内への定着を促進しましょう。
kinntoneアプリ構築で知っておきたい使い方
アプリ構築をさらに便利にするためには、以下の3つの機能を知っておくと役立ちます。
ルックアップ
ルックアップ(他のアプリに登録されている情報を参照して、必要なデータを取得またはコピーする機能)は、他のアプリに登録されている情報を参照して、自動で入力できる機能です。
たとえば、案件管理アプリに顧客情報を入力する際、顧客管理アプリから会社名を選択するだけで、住所や電話番号などの関連情報が自動で反映されます。これにより、入力の手間が省け、入力ミスや表記の揺れを防げます。
関連レコード一覧
関連レコード(フォームの複数データを纏めた1つの単位、以下同じ)一覧は、あるレコードに関連する他のアプリのレコードを一覧で表示する機能です。
たとえば、顧客管理アプリのレコード詳細画面で、その顧客に関連する「案件管理」や「問い合わせ管理」のレコードを一覧表示できます。情報を探すために複数のアプリ間を移動する必要がなくなり、業務の可視化が向上します。
プロセス管理
プロセス管理は、稟議申請やタスク(個々の具体的な作業)の進捗管理など、社内の業務フローを可視化し、管理するための機能です。
「誰が」「何を」すべきかが明確になり、業務の抜け漏れや遅延を防ぎます。スマートフォン・タブレットからも申請を承認できるため、外出先でもスムーズな意思決定が可能です。
まとめ
kintoneは、プログラミング知識なしで業務アプリを開発できます。本記事では、さまざまな業種・業務での活用事例から、導入のメリット、成功させるためのポイント、そして知っておきたい便利な機能などを解説しました。
これらの情報を参考に、まずは身近な業務のアプリ化から始めてみましょう。もし自社での構築が難しければ、日立ケーイーシステムズにご相談ください。以下のリンクより詳細をご確認いただけます。
kintoneのサービス詳細