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kintone(キントーン)プラグインの使い方ガイド|おすすめの機能と活用時の注意点を解説

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主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係

  1. 標準機能だけでは対応しきれない業務があり、kintoneで使える無料版プラグインや拡張機能を探している方
  2. kintone導入後、使い勝手に課題を感じており、業務に合ったプラグインの導入方法や注意点を調べている方

kintoneは業務に合わせて柔軟にカスタマイズできる点が魅力ですが、標準機能だけでは対応しきれない場面も少なくありません。そうした課題を補う手段として活用できるのが「プラグイン」です。操作画面の編集や集計機能の強化など、便利な機能を手軽に追加でき、業務の効率化に直結します。この記事では、プラグインの導入手順から代表的な無料版ツール、活用時の注意点まで詳しく解説していきます。

kintoneのサービス詳細

日々の業務を効率化できるkintoneのプラグインとは

kintoneは標準機能だけでも十分に業務をこなせますが、さらに使い勝手を高めたい場合は「プラグイン」の活用が有効です。プラグインを導入することで、一覧画面の表示変更やデータの自動集計など、現場のニーズに沿った機能を追加できます。

ここでは、アプリや連携サービスとの違いを整理しながら、プラグインでできることや料金体系の基本について解説します。

アプリ・連携サービス・プラグインの違い

kintoneでは、アプリ・プラグイン・連携サービスという3つの拡張手段があります。アプリはデータベース構築の基本機能、プラグインはkintone内で動作する拡張機能、連携サービスは外部サービスとの接続機能を指します。目的や導入の手軽さに応じて使い分けることで、より柔軟な業務環境を構築可能です。

プラグインでできるようになること

プラグインを活用すれば、標準機能では対応しきれない業務もスムーズに処理できます。たとえば一覧画面のレイアウト変更、複雑なテーブル計算、自動メール送信や帳票出力なども実現可能です。ノーコードで操作できるものも多く、業務の属人化を防ぎながら全体の効率を底上げできます。

プラグインの料金体系(無料版・有料版)の違い

kintoneのプラグインには無料版と有料版があり、提供元や機能の範囲に応じて料金が異なります。無料版プラグインは基本的な拡張に適しており、有料版ではより高度な機能やサポートが受けられます。

料金体系は月額制や買い切り型などがあり、価格の目安は数百円〜数千円程度と導入しやすい水準に設定されています。

kintoneにプラグインを導入する手順

プラグインの導入は難しそうに見えるかもしれませんが、kintoneではプラグインファイルを取り込むだけで簡単に追加できます。専門知識がなくても操作可能な仕組みが整っており、現場の担当者でもスムーズに設定できます。

ここでは、公式サイトからのプラグインの取得方法と、実際にアプリに組み込む手順について解説します。

1.公式サイトからプラグインファイルを取得・kintoneへ取り込む

まずは、プラグイン提供元の公式サイトからプラグインファイルをダウンロードします。次に、kintoneの右上メニューから「kintoneシステム管理」を開き、「その他」→「プラグイン」へ進みます。

画面左上の「読み込む」をクリックし、ダウンロードしたプラグインファイルを選択してアップロードする流れです。これでkintoneシステムにプラグインが追加されます。

2.アプリごとにプラグインを組み込んで設定する

kintoneシステム全体にプラグインを追加しただけでは、まだ利用できる状態にはなりません。実際に使いたい各アプリに組み込む必要があります。アプリ画面右上にある「歯車」アイコンから「アプリの設定」→「カスタマイズ/サービス連携」→「プラグイン」を開きます。

一覧から使用したいプラグインを選んで追加し、必要な項目を設定後「アプリを更新」をクリックすればアプリに反映されます。

無料ですぐに活用できるkintoneのおすすめプラグイン

kintoneのプラグインには、すぐに業務へ導入できる無料版の便利ツールが数多く提供されています。標準機能だけでは手間がかかる作業も、こうしたプラグインを活用すれば、比較的容易に効率化が可能です。ここでは、一覧画面のカスタマイズやデータ集計、フィールド(情報を入力するための個別の入力枠、以下同じ)連携といった場面で役立つプラグインについて解説します。

一覧画面編集プラグイン

一覧画面編集プラグインを使うと、kintoneの一覧上で直接レコード(フォームの複数データを纏めた1つの単位、以下同じ)を編集できるようになります。従来は詳細画面を開く必要がありましたが、このプラグインにより一覧画面からそのまま値を修正でき、業務の手間が大幅に削減されます。

テーブルデータ一括編集プラグイン

サブテーブル内の複数行データを一括で編集・追加したいときにおすすめです。kintone標準では1レコードずつ開いて操作する必要がありますが、このプラグインを使えば、一覧画面にテーブルを展開し、必要な情報をその場でまとめて処理できます。明細入力のスピードと精度が大幅に向上します。

一覧テキスト絞り込み検索プラグイン

一覧画面に多くのレコードが並び、目的の情報がすぐに見つからないという悩みは多くの現場で共通です。このプラグインを使えば、一覧上部に検索ウィンドウを追加でき、キーワード入力だけで表示中のデータを簡単に絞り込めます。

一覧集計プラグイン

一覧画面で数値を集計したいのに、毎回グラフ設定やエクスポート(システムデータを他のシステムやアプリケーションでも読み込める形式に変換して出力すること)が必要なのは非効率です。このプラグインを導入すると、一覧に表示されている数値項目をその場で自動集計し、合計や平均を即座に確認できます。操作もシンプルで、現場での状況把握や判断スピードを高めてくれます。

関連レコード一覧フィールド集計プラグイン

関連レコードで紐づいたデータの合計値や件数をすぐに把握できないのは、管理の手間や判断ミスにつながります。このプラグインを使えば、関連レコード一覧に表示されている数値項目を自動で集計し、合計・平均などをその場に表示可能です。案件ごとの総額確認も簡単になります。

テーブルデータ一括表示プラグイン

テーブル形式の情報を一覧画面で一望できず、個別にレコードを開いて確認するのは大変です。このプラグインを使えば、サブテーブルの内容を一覧画面上に展開表示でき、複数レコードの明細情報も一目で比較できます。確認作業が効率化し、見落としも防げます。

関連サブテーブル一覧表示プラグイン

複数行データを含むテーブルは、関連レコードとして表示できないという制約があります。このプラグインを使えば、関連レコード内にテーブル形式のデータを表示し、必要な情報を一覧で確認できるようになります。さらに集計やフィールドコピーにも対応し活用の幅を広げられるでしょう。

kintoneルックアップコピー項目編集プラグイン

ルックアップ(他のアプリに登録されている情報を参照して、必要なデータを取得またはコピーする機能)でコピーされたフィールドが編集できず柔軟な入力に支障が出るケースは少なくありません。このプラグインを導入することで、通常グレーアウトされるコピー先フィールドを編集できるようになります。従来では手間がかかっていた修正や補足が必要な場面でも柔軟に対応できるため、作業の効率化にもつながるでしょう。

項目選択フィールド連動各種設定プラグイン

入力項目が多いアプリでは、不要な項目が表示されやすく、入力ミスが発生しやすいという課題があります。このプラグインは、選択内容に応じて他のフィールドの表示・入力制御の自動切り替えが可能です。フォーム(データ入力画面、以下同じ)の最適化ができ、ミス防止や作業効率の向上につながります。

カレンダーPlus

スケジュールや予定を一覧や日付順に把握しづらいと、共有ミスや調整漏れが起こりやすくなります。カレンダーPlusを使えば、月・週・日別のカレンダー表示や、色分けで直感的に予定を管理できます。タッチ操作や共有にも対応しており、チーム全体の予定管理がスムーズになります。

kintoneのプラグインを活用する際の注意点

プラグインは、kintoneを柔軟に拡張できる便利な手段ですが、導入が進むほど運用面での注意も欠かせません。業務に合った機能を追加できる一方で、使い方を誤ると想定外のトラブルや管理の複雑化を招くこともあります。ここでは、導入前に押さえておきたい注意点について解説します。

コストやカスタマイズに制約がある

便利なプラグインも、導入数が増えるほどコストがかさむため注意が必要です。特に有料版プラグインを手あたり次第に導入すると、月額費用が想定以上になるケースもあります。

また、自由にカスタマイズできるように見えても、アプリ設計の専門知識がなければ、一部機能が使えなくなるなどの不具合を招く可能性もあるため注意が必要です。

プラグイン同士の競合が起きやすい

複数のプラグインを併用する場合、相性によっては動作が不安定になることがあります。表示崩れや操作エラーなど、競合による不具合が発生すると、原因の特定にも手間がかかります。

また、 kintoneのバージョン更新により、正常に動いていたプラグインが急に使えなくなるリスクもあるため、定期的な動作確認が求められます。

アップデートや提供元の信頼性に注意が必要

多くのプラグインはサードパーティ(オリジナル製品メーカーの製品と互換性のある、または関連する製品・ソフトウェアを開発・販売する第三者の企業や開発者)によって開発されており、品質やサポート体制にはばらつきがあります。提供元の技術力や更新対応の速さによって、セキュリティ面や安定性に差が出ることも考えられます。信頼できる開発元かどうか、導入前に実績やサポート状況を確認しておくことが安心して活用する上で重要です。

まとめ

kintoneのプラグインは、標準機能では対応が難しい業務にも柔軟に対応でき、現場の効率化や業務品質の向上に大きく貢献します。

一方、導入時にはコストや相性といった注意点もあるため、自社に最適な組み合わせを見極めることが重要です。特に複数のプラグインを併用する場合は、運用設計や継続的な管理も含めた視点が求められます。

日立ケーイーシステムズでは、kintoneのプラグイン導入支援やカスタム開発、既存システムとの連携まで一貫して対応しています。既存プラグインの選定はもちろん、自社業務に最適な機能の個別開発や連携設計にも対応可能です。拡張性を生かした業務改善をご検討中の場合は、ぜひ以下のサービス詳細をご覧ください。

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