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問合せ管理

kintone(キントーン)で問合せ管理を効率化!メリットや開発すべきアプリを紹介

この記事がオススメな方

主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係

  1. 問い合わせ管理をkintoneを使って実装したいと考えている方
  2. kintoneで問合せ管理を効率化する方法や事例などを知りたい方

こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。

kintoneで問合せ管理が効率化できると聞いて、「どのように導入すればいいかわからない」という人もいるでしょう。

本記事では、kintoneの問合せ管理についてメリットや開発すべきアプリを解説します。作成する手順や導入事例も紹介するので、問合せ管理の効率化を検討されている人は最後までご覧ください。

kintoneのサービス詳細

kintoneで問合せ管理を行うメリット

まずは、kintoneで問合せ管理を行った場合のメリットについて、以下の5つの視点で解説します。

情報の一元管理とリアルタイム共有

kintoneを導入する最大のメリットは、問合せに関するあらゆる情報を1つのプラットフォーム(システムやサービスが成り立つのに必要な基盤や環境、以下同じ)に集約できる点です。

従来、表計算ソフトや個人のメールでばらばらに管理されていた顧客情報や問合せ内容、対応ステータス(新規・対応中・完了など)をkintoneアプリにまとめれば、チームの誰もがいつでも最新の状況をリアルタイムで把握できます。

対応履歴の蓄積とノウハウの共有

kintoneに対応履歴を記録していけば、組織全体の貴重なナレッジベースが構築可能です。過去の類似案件をキーワードで簡単に検索できるため、経験の浅い担当者でもベテラン従業員の対応を参考にしながら、質の高い回答を提供できます。

個々の担当者が持つ知識やノウハウを組織全体で共有・活用できる形へと転換させ、対応品質の標準化を実現します。

FAQとの連携で自己解決を促進

頻繁に寄せられる質問と回答を「FAQアプリ」として整備し、問合せ管理アプリと連携させれば、業務効率はさらに向上するでしょう。問合せ対応中に、担当者はFAQアプリを検索して最適な回答を素早く見つけ出せるため、顧客対応時間の短縮が可能です。

さらに、kintoneの連携サービスを活用すれば、FAQを顧客向けのWebサイトに公開できます。

データの可視化と分析による業務改善

kintoneには、蓄積されたデータをグラフや表で集計・可視化する機能が備わっています。たとえば、「問合せ種別の割合」「担当者別の対応件数」などをグラフ化すれば、業務の状況を直感的に把握可能です。

データに基づいた客観的な分析を行い、サービスの品質向上や業務プロセスの改善に向けた具体的なアクションへとつなげましょう。

時間や場所を選ばない柔軟な対応

kintoneはクラウド(インターネットを通じて、サーバー、アプリケーションなどを利用できるサービス)ベースのサービスであるため、インターネット環境さえあれば、パソコンだけでなくスマートフォンやタブレットからもアクセスできます。

オフィスの担当者はもちろん、外出中や在宅勤務のスタッフも問合せ情報を確認・対応可能です。顧客からの急な電話にも、柔軟でスピーディなサポートが実現します。

kintoneで問合せ管理を実現するために必要なアプリ

ここでは、kintoneで効果的な問合せ管理システムを構築するために必要な3つのアプリについて説明します。

問合せアプリ

問合せ管理の中核を担うのが問合せアプリです。顧客からの問合せ一件ごとに、受付日時・顧客名・問合せ内容・対応状況(ステータス)・担当者・対応履歴などの情報をレコード(フォームの複数データを纏めた1つの単位)として記録・蓄積します。

誰が、いつ、どの問合せに、どのように対応しているのかが一目でわかるため、チーム全体で進捗を共有し、対応漏れや遅延を防げます。

FAQアプリ

FAQアプリは、頻繁に寄せられる質問とその標準的な回答をセットで登録しておく、よくある質問集です。問合せ対応中に担当者がアプリを参照するため、回答の品質を標準化し、スムーズな対応を支援します。新人でもベテランと同じレベルの回答ができるようになるため、教育コストの削減にも有効です。

マニュアルアプリ

マニュアルアプリは、問合せ対応の手順や社内ルール、製品の技術情報といった、より詳細な業務知識を格納するためのアプリです。FAQが「簡潔な回答集」であるのに対し、マニュアルアプリは「業務手順書」としての役割を担います。

たとえば、複雑なトラブルシューティングの手順や、特定の商品に関する詳細な仕様などを文書や画像、動画ファイルと共に管理します。

kintoneで問合せ管理アプリを作成するステップ

次に、サンプルアプリを活用して、スムーズに問合せ管理アプリを作成するステップを見ていきましょう。

1. サンプルアプリ「顧客サポートパック」から始める

kintoneで問合せ管理を始める最も手軽な方法は、無料で提供されている「顧客サポートパック」というサンプルアプリのインストールです。「問合せ管理アプリ」「顧客リストアプリ」「サポートFAQアプリ」の3つが最初から含まれています。ゼロからアプリを設計する必要がなく、インストール後すぐに問合せ管理の基本的な仕組みを試せます。

2. 自社に合わせてアプリの項目をカスタマイズ

顧客サポートパックをひな形として、自社の業務フローに合わせてアプリの項目(フィールド)を柔軟にカスタマイズしましょう。

たとえば、「問合せ種別」の選択肢に自社製品のカテゴリを追加といった変更が、ドラッグ&ドロップの簡単な操作で可能です。不要な項目を削除し、必要な項目を追加して、自社にとって最適な管理画面を作り上げてください。

3. 通知機能を設定して対応漏れを撲滅

問合せ管理における課題の1つが「対応漏れ」です。kintoneの通知機能を活用すれば、効果的に解決できます。たとえば、「新しい問合せが登録されたら担当チーム全員に通知する」といったルールの設定が可能です。

この機能により、担当者の見落としを防ぎ、全ての問合せにスムーズに対応できる体制を構築できます。

kintoneの問合せ管理を高度化する連携サービスのメリット

外部の連携サービスを組み合わせると、kintoneの問合せ管理を高度化可能です。ここではおもなメリットについて解説します。

問合せ内容の自動連携が可能

連携サービスを利用する最大のメリットは、企業のWebサイトに設置した問合せフォーム(データ入力画面、以下同じ)への入力内容を、人手を介さずに自動でkintoneの問合せ管理アプリに登録できる点です。

メールで受けた問合せ内容をkintoneに手作業で転記するといった手間が一切なくなり、入力ミスなどのヒューマンエラーも防止できます。

デザインがカスタマイズ可能

kintoneの標準機能で作成できるフォームは社内利用を想定しているため、デザインの自由度は高くありません。連携サービスを利用すれば、自社のWebサイトのデザインに合わせたオリジナルの問合せフォームを作成できます。

企業のロゴを配置したり、ブランドカラーに統一したりして、顧客に与える印象を高めましょう。

高度な設定が可能

デザインだけでなく機能面でもkintone標準にはない高度な設定が可能です。たとえば、問合せ項目で「製品A」を選択した際に、製品Aに関する追加の質問項目を表示する「条件分岐」が設定可能です。

また、複数のページにわたって入力項目を分割する「ステップフォーム」を活用すれば、ユーザーの入力負担を軽減できます。

kintone問合せ管理の導入事例

kintoneは、さまざまな企業の問合せ管理業務に導入され、成果を上げています。実際に導入された事例を見ていきましょう。

情報通信業

後払い決済サービス大手のA社は、膨大な問合せ管理が経営課題でした。従来は複数のツールに顧客情報や対応履歴が分散しており、オペレーターはさまざまな画面を確認する必要がありました。

kintoneを導入し、あらゆる情報を1つの画面で確認できる仕組みを構築した結果、オペレーターはkintoneを見るだけで対応が完結できるようになり、顧客対応のスピードと正確性が飛躍的に向上しました。

外食チェーン

全国に多くの店舗を展開するB社では、お客様相談室に届くお客様の声を表計算ソフトで管理していたものの、ファイルの属人化やリアルタイムでの情報共有の難しさが課題でした。

kintoneとメール共有システムを連携導入し、全ての問合せや意見を一元的に集約するプラットフォームを構築しました。対応ステータスをリアルタイムで可視化したことで、本部と店舗間の連携が劇的にスムーズになり、対応漏れを撲滅しました。

ホテル業

創業90年以上の歴史を持つC社では、紙の日報や口頭での引き継ぎによる、情報の漏れや不正確な伝達といったケースが発生していました。

kintoneを導入し、各部署で利用していた日報や業務引継ぎ書をアプリ化し、お客様に関するあらゆる情報をリアルタイムで全スタッフが共有できるプラットフォームを構築しました。一貫性のある質の高い「おもてなし」が提供できるようになり、顧客満足度の向上に大きく貢献しています。

まとめ

kintoneの活用により、属人化しがちだった問合せ管理業務を、透明性が高く効率的なチームの仕組みへと変革できます。本記事で紹介したメリットや導入ステップ、成功事例を参考に、顧客満足度と業務効率を向上させるkintoneの問合せ管理を構築しましょう。

もし、自社での構築が難しい場合は、日立ケーイーシステムズのkintoneサービスをご検討ください。サイボウズオフィシャルパートナーである弊社が、貴社に合った問合せ管理構築を支援します。以下のリンクより詳細をご確認いただけます。

kintoneのサービス詳細