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ルックアップ

kintone(キントーン)ルックアップ機能とは?設定方法や活用メリット、注意点を解説

この記事がオススメな方

主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係

  1. kintoneのルックアップ機能を使いたいが、設定方法や活用手順を詳しく知りたい方
  2. 複数アプリ間でデータを自動取得する方法や、ルックアップの制約を理解したい方
  3. ルックアップ機能を効率的に使うための注意点や自動更新の仕組みを調べたい方

こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。

複数のアプリに分散したデータをまとめて扱うには、kintoneのルックアップ機能が便利です。マスターデータを参照して入力を省力化でき、情報の整合性も保ちやすくなっています。とはいえ、設定の流れや制約を理解しないまま利用すると、かえって管理の手間が増える恐れがあります。

この記事では、ルックアップの仕組みや設定手順、活用メリットに加え、制約や自動更新の工夫まで詳しく解説します。

kintoneのサービス詳細

kintoneのルックアップ機能とは

kintoneのルックアップ機能を活用すると、複数アプリにある情報を結び付けて効率的に使えます。ここでは、機能の目的や利用シーン、注目される背景について解説します。

ルックアップ機能の目的

ルックアップの目的は、複数アプリに分散する情報を統合し、入力作業の重複や誤りを減らすことにあります。たとえば顧客の名前や住所、商品の名前や価格など、よく使う情報を共通の登録元から呼び出す仕組みです。

毎回入力する必要がなくなるため、表記のばらつきや数字の誤りを防ぎ、データの信頼性を高められます。

ルックアップ機能の活用シーン

ルックアップは、顧客情報や商品情報などの入力が繰り返し必要になる場面で役立ちます。たとえば顧客管理に登録した住所や電話番号を案件管理に呼び出したり、商品一覧から価格や品番を注文管理に取り込んだりするケースです。

別の資料を確認して転記する手間がなくなり、効率化と入力精度の向上を同時に実現できます。

ルックアップ機能が注目される背景

業務で扱うデータ量は増え続けており、紙や表計算ソフトでの管理には限界があります。入力の重複や情報の不一致を防ぎ、効率的に再利用できる仕組みとしてルックアップは注目されています。

特によく使う顧客や商品の情報を一か所でまとめて扱える点が評価され、導入初期から積極的に利用されています。

kintoneでルックアップ機能を使うメリット

ルックアップ機能を活用すれば、情報を効率的に扱えるだけでなくさまざまな効果があります。ここではおもなメリットについて解説します。

複数アプリで共通のマスターデータを一元管理できる

ルックアップ機能を使えば、顧客情報や商品情報などを一か所にまとめ、複数のアプリから呼び出せます。結果として、アプリごとに内容の差異がなくなり、常に最新の情報を利用できます。データの整合性を保ちながら管理できるため、業務全体の安定性が高まります。

必要な情報をすぐに参照でき業務効率が上がる

ルックアップで関連付けられた情報にはリンクが自動で生成され、参照元のデータをすぐに確認できます。必要な項目だけコピーして、詳細はリンク先で確認できるため、余分な転記が不要になります。探す手間が減り、作業スピードが向上する点が大きなメリットです。

入力内容の統一がしやすくミスを防止できる

手入力では表記ゆれや誤入力が避けられず、情報の精度にばらつきが出やすくなります。ルックアップを活用すれば、あらかじめ登録された正しい情報を選ぶだけなので、入力の不一致を防げます。結果として顧客対応や在庫管理など、正確さが求められる業務の精度を安定して維持することが可能です。

kintoneルックアップと他機能との違い

ルックアップは便利ですが、kintoneには似た仕組みが他にも用意されています。特に「アプリアクション」や「関連レコード表示機能」は混同されやすく、違いを理解しなければ適切に使い分けられません。ここでは、それぞれの機能とルックアップの違いを解説します。

「アプリアクション」との違い

「アプリアクション」は、あるアプリのデータをコピーして別のアプリに新規レコード(フォームの複数データを纏めた1つの単位、以下同じ)として転記する仕組みです。キー項目を使わず、指定した値をそのまま移せることが特徴です。

一方ルックアップは、共通する項目をキーにして関連付けを行い、必要なデータを呼び出せます。単純な作業の削減か、体系的な管理かという目的の違いがあります。

「関連レコード表示機能」との違い

「関連レコード表示機能」は、条件を指定して別アプリのレコードを一覧で表示できる仕組みです。ルックアップのようにフィールド(情報を入力するための個別の入力枠、以下同じ)の値をコピーするのではなく、表示時に関連データを利用するのが特徴です。顧客情報と案件情報を結び付けて表示するなど、関連する情報を一目で確認したい場面で役立ちます。

kintoneルックアップの設定方法

ルックアップを使うには、アプリを準備して手順に沿って設定する必要があります。ここでは追加から条件設定までの流れを解説します。

アプリストアから営業支援パックを追加する

まずはkintoneのアプリストアを開き「営業支援パック」を選んで追加します。営業支援パックは見積や案件管理などが用意されたテンプレートです。この中にルックアップ機能の設定例が含まれており、実際の画面を見ながら設定の練習もできます。

関連付けるアプリとコピー元フィールドを設定する

次に、どのアプリから情報を呼び出すかを指定します。たとえば「顧客管理アプリ」に登録した名前や住所を「案件管理アプリ」で使いたい場合は、顧客管理アプリを指定します。さらに、その中でどの項目を呼び出すかを決めていきましょう。

ここでは「顧客名」や「会社名」といった共通の項目を選ぶのが一般的です。これを設定することで、案件管理アプリで顧客情報を選ぶだけで必要な住所や電話番号を正しく呼び出せるようになります。

コピーするフィールドと格納先を選択する

呼び出す項目を決めたら、どの情報をコピーしてどこに入れるかを設定します。たとえば顧客名を選ぶときに、住所や電話番号も同時にコピーしたい場合は、それぞれの項目を案件管理アプリの入力欄に対応させます。

こうしておくことで、顧客名を選んだ時点で他の情報も自動的に入力されるようになります。

絞り込み条件と表示順を設定して完了

最後に、候補を絞り込む条件や並び順を設定します。たとえば「契約中の顧客だけ表示する」といった条件を加えると探す手間を減らせます。並び順も変更できるため、最新の登録順や五十音順など、見やすい形に整えられます。これらを保存すれば設定は完了です。

kintoneルックアップ機能の弱点と制約

ルックアップは便利な一方で、使ってみると不便に感じる点や制約もあります。仕組みを正しく理解しておくことで「できないこと」を前提に運用を工夫できます。ここでは、おもな制約について解説します。

マスタデータ変更時は手動で再取得が必要

参照元の顧客アプリで住所を変更しても、ルックアップ先には自動で反映されません。最新の情報にするには、取得ボタンを押して再度読み込みが必要です。更新作業を忘れると古い情報が残ってしまうため注意しましょう。

計算フィールドのような自動更新はできない

ルックアップは計算フィールドのように変更が即時反映される仕組みではありません。参照元の更新があっても自動で値は変わらないため、利用者が再取得を行う必要があります。頻繁に更新が発生する項目は、計算式やAPI連携で自動反映させる方法を検討しましょう。

CSVから一括取り込みができない

CSVでデータを一括管理・更新する際、ルックアップを設定していると失敗する場合があります。参照元の値と完全に一致しないとエラーになるためです。対策としては、顧客番号や商品番号など重複しないキーを設定し、データの表記ゆれをなくすことが重要です。

動的な絞り込みはできない

ルックアップの候補一覧には絞り込み条件を設定できますが、利用時に自動で条件を切り替えることはできません。「契約中の顧客だけ表示」といった柔軟な制御は標準機能では不可能です。必要な場合はJavaScriptやプラグインを活用し、条件を自動で変更できる仕組みを追加しましょう。

複数選択に対応していない

ルックアップでは一度に1つの値しか選べず、複数の顧客や商品を同時に呼び出すことはできません。同時入力が必要な場合は、サブテーブルを利用するか、外部プラグインを導入して複数選択に対応させるのが現実的な解決策です。

参照フィールドを編集できない

ルックアップで呼び出した項目は参照元のアプリで直接編集できません。内容を変えたい場合は元のアプリで修正し、再取得する必要があります。入力現場で修正したいケースが多い場合は、編集用の別フィールドを設けて併用する方法が有効です。

初期値や自動入力を設定できない

ルックアップではフィールドに初期値を設定したり、自動で入力させたりすることはできません。利用者が毎回手動で取得する必要があります。対策としては、プラグインを使って自動取得を実装したり、入力時の操作を減らすアプリ設計に工夫する方法があります。

kintoneでルックアップを自動更新する方法

ルックアップは参照元が変わっても自動で更新されないのが弱点といえます。ただし、WebhookやAPIなどを組み合わせることで自動化は可能です。ここでは、おもな自動更新の方法を解説します。

Webhookを使った自動更新

Webhookを設定すると、参照元アプリでデータが更新されたタイミングで通知を送れます。その通知を受けてAPI処理を実行することで、ルックアップ先の値を自動で更新可能です。手動で再取得する手間を減らせるため、変更が頻繁に発生する業務に向いています。

フィールド式とAPI連携を活用した自動更新

kintoneの標準機能だけではルックアップの自動更新はできませんが、APIを組み合わせれば可能です。たとえば、更新ボタンで最新データを自動取得する処理を追加します。さらにプラグインを利用すれば、専門知識がなくても自動更新を導入できます。

まとめ

ルックアップ機能は便利ですが、制約を理解した上で活用することが重要です。まずは「どの情報を一元管理したいのか」「どの業務で入力作業を減らしたいのか」を整理してみましょう。そうすることで、機能を効果的に運用できます。

もし運用や連携方法に不安があれば、専門知識を持つパートナーに相談するのがおすすめです。日立ケーイーシステムズはサイボウズオフィシャルパートナーとして、基幹システム(販売・会計・生産・在庫管理などの基幹業務を効率化するためのシステム)とkintoneの連携やアプリ開発支援、プラグイン開発など幅広く対応しています。導入から運用まで一貫してサポートしているため、安心してご利用いただけます。

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