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ワークフロー

kintoneのワークフロー機能とは?メリット、基本的な設定手順から注意点まで解説

この記事がオススメな方

主な対象:小売業、医療関係、物流業、製造業、教育関係

  1. 申請・承認・決裁などのワークフローに時間がかかっているため、kintoneでワークフローを自動化したい
  2. 複数承認者や条件分岐のあるワークフローをシステム化できるツールを探しており、kintoneが候補に挙がっている
  3. 自社業務に合った申請・承認フローを簡単に作成できる方法や具体的な設定手順を知りたい

こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。

kintoneを業務に取り入れる中で、申請や承認の手続きを同じ環境で進めたいと感じる担当者は少なくありません。この記事では、ワークフロー(一連の業務手順)を構築するための基本設定と運用の要点を整理し、自社に合う流れを整える方法を紹介します。

kintoneのサービス詳細

kintoneのワークフロー機能とは?

kintoneには、社内の申請や承認といった一連の手続きをシステム上で進められる「プロセス管理」が備わっています。申請内容をレコード(フォームの複数データを纏めた1つの単位、以下同じ)として扱い、状態の遷移や担当者、次に進むアクションを設定することで、自社の業務フローをそのまま形にできます。

差し戻しや複数承認、条件分岐といった細かな流れにも対応でき、経費精算や物品購入など幅広い業務に活用可能です。進捗状況も画面上で確認できるため、誰がどこまで処理したかを一目で把握できます。紙やメールに頼らずに処理が進むため、外出中でも承認が滞りにくい点も特徴です。

kintoneワークフローを導入するメリット

ここでは、ワークフローをkintoneで運用することで得られるおもなメリットを紹介します。

申請・承認業務の一元化

これまで紙の申請書やメール、チャットなど複数の手段に散らばっていたやり取りを、kintoneにまとめられます。申請内容はレコードとして蓄積され、承認の進捗や担当者も同じ画面で把握できます。関連する確認事項はコメントで残せるため、情報が点在せず、後から内容を追いやすいのも利点です。

紙やExcelでの煩雑な運用からの脱却

紙での印刷や押印、Excelでの管理は手間がかかります。kintone上で申請や承認を完結させることで、申請書の紛失やバージョン違いの心配を軽減できます。出張先でも処理を確認できるため、業務の停滞を防げます。

承認漏れ・確認漏れの防止

自分が対応すべき申請が発生すると通知が届くため、未処理の案件を一覧でチェックできます。必要な作業を見落とすことなく、承認が滞るリスクを減らせます。追加で確認したいことがあれば、コメント機能でその場ですぐにやり取りできるため、わざわざメールを探し回る必要もありません。処理漏れを防ぎやすくなるのも大きなメリットです。

自社の業務フローに合わせた柔軟設計

申請内容に応じて承認ルートを変えたり、複数人で承認する仕組みを設けたりと、自社のルールに合わせて細かな設定ができます。金額で承認段階を分けるような条件分岐にも対応しており、現場の事情を反映しやすい設計です。標準の流れに合わせる必要がないため、無理なく運用を始められます。

モバイル通知や自動リマインドで対応を促進

スマートフォンアプリを利用すると、担当者の端末にプッシュ通知が届きます。外出中でもその場で内容を確認できるため、処理が遅れにくくなります。未対応の申請をポータルで一覧できる点も、抜けや遅れを防ぐのに役立つでしょう。業務が動くスピードを大きく損なわずに済むのがメリットです。

kintoneワークフローの基本的な作り方

kintoneで効率的な申請・承認フローを作成するには、プロセス管理機能を活用します。まずは業務の流れを整理し、誰がどの段階で承認するかを明確にすると設定がスムーズです。ここでは、サンプルアプリを基にした基本的な設定手順を順を追って解説します。

1.プロセス管理を有効化

ワークフローを設定するには、アプリの設定画面でプロセス管理を有効にする必要があります。設定タブから「一般設定>プロセス管理」を選び、「プロセス管理を有効にする」にチェックを入れましょう。これで、レコードの状態や作業者、承認アクションを管理できる準備が整います。事前に業務フローを確認しておくと、後の設定がスムーズです。

2.ステータスを設定

ステータスはレコードの処理状況を表す項目です。たとえば「未申請」「上長確認中」「差し戻し」「承認済」といったステータスを登録します。ステータスを設定すると、一覧画面で進捗が一目でわかるようになり、どの段階で承認が停滞しているかも把握できます。必要に応じて、ステータスの順番や名前を変更し、自社に合ったフローに整えてください。

3.ステータスごとのプロセスを設計

各ステータスで「誰が」「何を」「どの条件で」「どのステータスに進むか」を設定します。たとえば「未申請」では申請者が「申請する」ボタンを押すと「上長確認中」に移行する、といった具合です。承認者の複数設定や条件分岐も可能で、部長承認や社長承認の追加など柔軟なフロー設計ができます。一度設定すれば、自動でステータスやアクションが切り替わり、処理が滞りません。

4.設定内容の確認とテスト運用を実施

プロセス設定後は、フロー図を確認して、各ステータスが正しく繋がっているかチェックします。画面上でアクションボタンの表示や遷移を試し、問題がなければアプリを更新して運用に反映しましょう。初めての設定では手間がかかりますが、テスト運用を経ることでスムーズに申請・承認フローが回る環境が整います。

実務で役立つワークフローのパターン別設定

kintoneのワークフロー機能は、自社の業務に合わせて柔軟に設定できます。ここでは、条件分岐や複数承認者、差し戻しのある申請フローなど、実務でよく使われるパターン別の設定方法を紹介します。

条件分岐がある申請フローの作り方

kintoneでは、アクション実行条件を設定することで申請内容に応じた条件分岐が可能です。たとえば、申請金額が一定額を超える場合は上位者の承認が必要で、それ未満なら課長の承認で完了させるといったフローを構築できます。事前に費用フィールド(情報を入力するための個別の入力枠、以下同じ)や承認者のユーザー選択フィールドを用意しておくとスムーズです。

分岐条件を設定すると、金額に応じて自動的に次のステータスに移行するボタンが表示されます。その結果、申請ごとの承認ルートを正確に反映でき、ミスや確認漏れのリスクを減らせます。

複数承認者が存在する申請フローの作り方

部長や課長など複数の承認者がいる場合、そのうち1人の承認で進める方法や全員の承認が必要な方法を選べます。設定では、作業者をグループ単位で指定し、「次のユーザー全員」または「次のユーザーのうち1人」を選ぶことでフローを調整可能です。

そうすることで、組織内の承認ルールに応じて柔軟にワークフローを設計でき、申請者はどの承認が必要か迷わずに進められます。また、承認後は自動的に次のステータスに移行するため、手作業で確認する手間を省けます。

差し戻しや却下がある申請フローの作り方

承認者が申請を差し戻したり却下したりするフローも、kintoneで簡単に設定できます。ステータスは「申請前」「申請中」「差し戻し」「却下」「承認済」とし、各ステータスに対して作業者や実行できるアクションを設定します。

差し戻しがあった場合は、申請者が再申請できるようステータスを戻すことも可能です。レコード内でコメント機能を使えば、差し戻し理由や確認事項を明確に伝えられるため、やり取りがスムーズに進み、紙やメールの手間を減らせます。

kintoneワークフローで対応が難しいこと

kintoneのワークフロー機能は多くの申請業務で役立ちますが、全てのケースに対応できるわけではありません。ここでは、実務で注意すべき制約や限界について解説します。

承認状況の確認

kintoneでは未処理一覧や通知機能により、承認者に作業を促すことは可能です。しかし、承認者が内容を確認しているかどうかまでは判別できません。つまり、検討中なのか、まだ見ていないのかをレコード上で確認することはできないため、重要な申請については直接確認する運用が必要です。

代理承認

承認者が不在の場合に代理で承認する機能は、kintone単体では提供されていません。アプリ管理者は作業者の変更はできますが、1レコードずつ設定する必要があります。急な欠席や休暇などに対応する場合は、事前に代理承認の運用ルールを決めておくか、連携サービスの活用を検討することが望ましいです。

複雑すぎる承認フローの管理

条件分岐や複数承認者の設定は可能ですが、組織内の複雑な承認ルールでは管理が難しくなることがあります。フロー図が複雑に交差すると、どの申請がどの経路を通るか把握しづらくなり、運用ミスの原因にもなります。そのため、複雑すぎる承認フローを導入する場合は、できるだけシンプルに設計するようにしましょう。

kintoneワークフローをスムーズに運用する4つのコツ

kintoneでワークフローを運用する際には、ちょっとした工夫で効率が大きく変わります。ここでは、運用をスムーズにするための4つのポイントを紹介します。

1.レコード一覧画面にステータス・作業者情報を表示する

レコード一覧画面には、各申請のステータスや作業者を表示させましょう。これにより、誰がどの申請を担当しているか一目で把握でき、対応漏れを防止できます。ステータスや作業者情報を一覧画面に表示することで、業務全体の進捗管理がスムーズになります。

2.ステータス更新時に通知を設定する

ステータスが更新された際に通知を送る設定を行うと、申請者や承認者がすぐに状況を把握できます。通知先や条件を設定することで、必要な担当者にのみ知らせることが可能です。これにより、承認漏れや確認遅れを減らすことができます。

3.モバイル通知を活用して確認漏れを防ぐ

モバイル用のkintoneアプリを端末にインストールすると、通知をリアルタイムで受け取れます。外出先や移動中でも申請状況を確認できるため、対応が遅れることを防ぎやすくなります。特に承認業務が複数の担当者にまたがる場合に有効です。

4.業務フローを定期的に見直す

ワークフローは導入後も運用状況に応じて改善することが大切です。ステータスや承認経路に無駄がないか、通知や作業者設定が適切かを定期的に確認し、必要に応じて調整しましょう。これにより、効率的で負担の少ない申請フローを維持できます。

まとめ

この記事では、kintoneのワークフロー機能を活用した申請・承認フローの基本から、条件分岐や複数承認者、差し戻し対応などの実務で役立つ設定方法までを解説しました。運用をスムーズにするポイントや注意点も紹介しており、現場での活用イメージを持ちやすい内容です。

kintoneは専門知識がなくても柔軟にアプリを作成でき、申請・承認のデジタル化で業務効率を大幅に改善できます。ただし、複雑なフローや連携が必要な場合は、適切な設定やカスタマイズが重要です。

サイボウズ製品を対象としたシステム構築や連携プログラムの開発・カスタマイズに対応できる弊社では、導入前の設計から運用サポートまで幅広く支援可能です。kintoneを最大限に活用し、業務課題を効率よく解決したい際は、ぜひご相談ください。

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