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掲載日:2026/06/08
産業用IoTゲートウェイとは?役割・接続方式と活用事例を解説
この記事がオススメな方
主な対象:製造業における生産管理・生産技術・設備管理・品質保証
- 産業用IoTゲートウェイとは何か知りたい
- IoTゲートウェイを活用するメリットを知りたい
- IoTゲートウェイの活用方法を知りたい
こんにちは。現場の最適化を実現するソリューション「WORKFRONTシリーズ」で、品質向上・生産性向上・省エネ推進をご支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。
IoTシステムを導入している現場で注目されているのが、IoTデバイスと社内のネットワークを中継するIoTゲートウェイです。IoTの活用が進むなかでIoTゲートウェイは、現場の設備から取得したデータを安全かつ効率的に管理・活用するために欠かせません。
この記事では、産業用IoTゲートウェイの役割や機能について解説します。失敗しないIoTゲートウェイの選定ポイントや各業界における活用事例も紹介するため、ぜひ参考にしてください。
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・WORKFRONT/IoT |
目次
産業用IoTゲートウェイとは?
産業用IoTゲートウェイは、工場や倉庫などの産業現場に設置されたIoTデバイスと社内のネットワークやクラウドをつなぐための中継機器を指します。デバイスごとに異なる通信規格やデータ方式を整形・変換しながら、収集したデータをリアルタイムで送信できるのが特徴です。IoT現場にIoTゲートウェイを導入することで、よりスムーズかつ効率的にデータを分析・管理できます。
IoTゲートウェイの役割
IoTゲートウェイは、現場でデータを収集するIoTデバイスと社内のネットワークシステムを安全かつ効率的に中継する役割を持ちます。
インターネット接続とデータの中継
産業用IoTゲートウェイは、現場のさまざまなIoTデバイスをインターネットに接続し、社内のデータシステムにデータを送信する役割を持ちます。一般的に現場で利用されているIoTデバイスは独自の通信方式を採用していることが多く、収集したデータを直接システムに送信できない可能性があります。IoTゲートウェイを中継することで、デバイスが収集したデータを適切な形式に変換した上で安全に送信できます。
エッジデバイスの管理・制御
IoTゲートウェイは、データ中継だけでなく、エッジデバイスの管理・制御も可能です。エッジデバイスは、データを収集する末端のデバイスを指します。サーバーの更新や設定の変更が行われた際、IoTゲートウェイを介してエッジデバイスに反映される仕組みです。
類似のIoT用語との違い
IoTゲートウェイには、いくつかの似た用語があります。それぞれの用語の意味を理解し、IoT技術への理解を深めましょう。
IoTルーターとの違い
IoTルーターは、IoTデバイス同士の通信を中継するIoT周辺機器です。IoTゲートウェイもデータ通信を中継する点が類似していますが、IoTゲートウェイはこれに加えてデータの処理や制御までを行える点で異なります。産業用として導入する場合、IoTゲートウェイの方が幅広い用途で活用できるでしょう。
エッジゲートウェイとの違い
エッジゲートウェイは、IoTゲートウェイのなかでも「エッジ処理(エッジコンピューティング)」を搭載したIoTゲートウェイを指します。「エッジ処理」とは、IoTデバイスが収集したデータをクラウドを経由せずにリアルタイムで加工・分析する仕組みです。
IoTゲートウェイの接続方式
IoTゲートウェイの接続方式は、有線接続と無線接続の2種類があります。それぞれの接続方式にメリット・デメリットがあるため、導入環境に合わせて適切な方式を選択しましょう。
有線接続と無線接続の比較
有線接続のメリット・デメリット
メリット
- 通信速度が速い
- 電波干渉や情報漏洩のリスクが少なく、通信が安定している
デメリット
- 拡張性や柔軟性が低く、通信範囲が限られる
- 導入時の配線工事にコストがかかる
無線接続のメリット・デメリット
メリット
- 拡張性や柔軟性が高く、移動式デバイスに活用しやすい
- 有線接続よりも低コストで導入できる
デメリット
- 有線接続よりもセキュリティリスクが高い
- 電波干渉や電波遮断による通信エラーが起こりやすい
有線接続
有線接続は、LANケーブルや光回線などを用いてIoTゲートウェイをネットワークに接続する方式です。電波干渉の影響を受けにくいことから無線接続よりも通信が安定しやすく、データを高速かつ安全に送信できます。設置する際は配線工事が必要なため、導入コストがかかる点や設置場所が限定される点には注意が必要です。
無線接続
無線接続は、5GやWi-Fiなどを利用してIoTゲートウェイをネットワークに接続する方式です。配線工事が不要なため設置や移設がスムーズで、屋外設備やIoTデバイスが広範囲に分散した拠点でも導入しやすい点がメリットです。ただし、通信環境によっては速度や安定性に懸念が生まれる可能性があります。
IoTゲートウェイを活用するメリット
IoTゲートウェイを活用することで、IoTの設備投資費用を最適化しながら社内のデータ運用や工場の予知保全を行えます。
データ運用の効率化や生産性向上につながる
IoTゲートウェイを活用することで、現場で収集したデータを自動で収集・集約でき、手作業によるデータ入力やデバイスとシステム間の接続の手間を省けます。リアルタイムで現場の稼働状況を把握できるため、トラブル発生時に素早く対応できることに加え、生産体制の効率化にもつながります。
工場設備や機械の予知保全を行える
センサーから取得した振動や温度などのデータをIoTゲートウェイを介して社内ネットワークに送信することで、機械設備の異常兆候を早期に検知できます。これによって、故障が発生する前にメンテナンスや修理を行う「予知保全」の体制を整備でき、突発的な設備トラブルを未然に予防できます。
社内のセキュリティ対策につながる
IoTゲートウェイは、現場のIoTデバイスと社内ネットワークや外部システムとの間に配置されるため、セキュリティ対策としても機能します。取得したデータの管理・制御や暗号化などを行うことで、外部からの不正アクセスや現場データの漏えいリスクを低減できます。
IoT設備の低コスト化を図れる
IoTゲートウェイを活用することで、IoTデバイスから社内ネットワークへの通信を一本化でき、通信費の最適化や各IoT端末のコストカットにもつながります。また、IoTゲートウェイは安価な製品も多く販売されており、初期投資費用を比較的安く抑えられるのも利点の1つです。
IoTゲートウェイの活用事例
産業用IoTゲートウェイは、さまざまな業界で活用が進んでいます。ここからは、業界ごとのIoTゲートウェイの活用方法を紹介します。
製造業での活用事例
製造業では、工場の機械や生産設備に搭載したセンサーのデータをIoTゲートウェイで収集し、社内ネットワークに送信する利用方法が一般的です。異なる規格のIoTデバイスから収集したデータをIoTゲートウェイに一本化することで、現場の稼働状況をスムーズに社内のデータベースに共有できます。
医療での活用事例
医療分野では、医療機器やセンサーから取得した患者のバイタルデータをIoTゲートウェイ経由で医療機関のデータベースに送信する事例が増えています。患者の個人データは機密性が高く、IoTゲートウェイは安全なデータ通信を実現するうえで有効です。また、薬品を保管する冷蔵庫にセンサーを設置し、薬品の温度や湿度を管理する活用も進んでいます。
農業での活用事例
農業分野では、田畑の温度・湿度・土壌水分量などの環境データをIoTゲートウェイに集約し、作物の生育環境や生育状況をリアルタイムで分析することができます。散水量や肥料の量を最適化でき、データに基づいた効率的な栽培を行う「スマート農業」の整備に役立ちます。
インフラ業での活用事例
インフラ業界では、ダム・トンネル・水道管・橋梁などの設備にIoTセンサーを設置し、データをIoTゲートウェイを通じてデータベースに送信する仕組みが取り入れられています。近年はインフラ設備の老朽化が進行しており、IoTシステムを活用した予知保全に役立っています。広範囲に点在する設備を一元管理できるため、点検作業の効率化や人員不足対策にも有効です。
IoTゲートウェイの選び方
IoTゲートウェイを導入する際は、用途や導入環境に合った通信規格の製品を選ぶことが大切です。
通信規格から選ぶ
IoTゲートウェイを選ぶ際は、対応している通信規格を確認することが重要です。有線LAN・Wi-Fi・5G、LPWAなどの各通信規格への対応状況や、送受信するデータ量・通信速度に応じた製品を選びましょう。スモールスタートを行う場合は、将来的な拡張性も考慮しておくと安心です。
導入費用から選ぶ
IoTシステムの導入予算が限られている場合は、製品の本体価格や設置にかかる工事費用などを確認することも重要です。初期費用を抑えたい場合は、必要最低限の機能を備えたモデルを選ぶのが効果的です。一方で、長期運用を前提とする場合は、安定性や拡張性を重視した方が最終的なトータルコストを抑えられる可能性があります。
動作環境から選ぶ
産業用IoTゲートウェイを導入する際は、設置場所の動作環境に適した製品を選ぶことが重要です。たとえば、高温多湿・粉じんの多い工場・屋外施設などで利用する場合は、耐熱性や防塵・防水性能が求められます。また、振動のある環境では、耐振動性能が重要です。現場の環境に合った機能を持つ製品を選ぶことで、トラブルなくスムーズに運用できるでしょう。
まとめ
| 産業用IoTゲートウェイは、現場で収集したデータを社内のデータベースに中継し、効率的なデータ活用をサポートする重要な役割を担っています。製造業におけるスマートファクトリーや予知保全、農業におけるスマート農業など、活用範囲は徐々に拡大しています。IoTゲートウェイを導入する際は、通信規格や利用環境を考慮し、自社の用途に適した製品を選びましょう。 |
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