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出荷前検査

出荷前検査とは?検査の重要性や検査方法、検査内容を解説

この記事がオススメな方

主な対象:ファブレス企業、製品メーカ、セットメーカ

  1. 出荷前検査の正しい手順を知りたい。目視・寸法検査のポイントや、見落とし防止の工夫を調べている。
  2. ライン検査後に発生する劣化や不良の原因を理解し、流出防止の対策方法を探している。
  3. 出荷検査を効率化したい。AI外観検査や自動化ツールの導入メリットや進め方を比較検討している。

こんにちは。「フルライフサポートサービス」、「BPOサービス」でPC・IT機器の様々なお困りごとをワンストップで解決する日立ケーイーシステムズのライターチームです。

出荷前検査は、製品を工場から出荷する直前に行う最終工程であり、品質保証の要となる重要なプロセスです。工場内では保管や取り扱いの過程で、劣化や不具合が発生する場合があります。そこで、外観や寸法、梱包状態などを最後に再確認し、出荷基準を満たしていることを確かめる工程が出荷前検査です。

近年ではAIやIoTを活用した自動検査の導入が進み、検査精度と効率の両立を実現する企業も増えてきました。この記事では、出荷前検査の基本手順やポイント、AI導入による高度化の流れまでわかりやすく解説します。

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出荷前検査は製品の劣化や不良品を防ぐ最終検査のこと

出荷前検査は、製品を出荷する前に品質を最終確認する工程で、外観や寸法、梱包などを再確認し、不良の流出を防ぐ上で欠かせない検査です。ここでは、その目的と重要性について解説します。

出荷前検査の目的

出荷前検査の目的は、不良品を流出させないだけでなく、検査データを活用して製造工程を改善する点にもあります。不具合を見つけて除外するだけでなく、それがどこで発生したのかまで調べて再発防止の仕組みを整えることが重要です。

これにより、品質の安定やコスト削減、顧客満足度の向上を実現できます。品質改善の起点として、出荷前検査は欠かせない工程です。

出荷前検査の重要性

出荷前検査は、不良を外部に出さないための最後の確認工程です。ライン検査で見逃された欠陥を補い、取引先や消費者との信頼関係を守ります。特に長期在庫や劣化しやすい製品では欠かせません。検査を怠ると、クレームや損失につながることがあります。企業価値を維持する上でも、出荷前検査の徹底が求められています。

ライン合格品でも出荷前に劣化が起こり得る理由

近年は、各製造工程におけるライン検査が当たり前になりつつありますが、それでも出荷までに品質が変化するため安心はできません。ここでは、なぜライン検査で合格でも出荷前に劣化が起こるのか、その理由について解説します。

人的な取扱いによる劣化

出荷準備や在庫移動の際、人の手によって製品に細かなキズやへこみが生じることがあります。搬送や検品など、日常の作業の中で起こるわずかな揺れや接触が原因となるケースも少なくありません。特に複数人が関わる現場では、保管方法や場所の取り扱いルールを統一することが重要です。しかし、人的な影響は完全に防げないため、出荷前検査が欠かせません。

時間経過や保管環境による劣化

時間の経過や環境条件によって、製品が劣化することもあります。具体的には湿度や温度の変化による、素材の変色やサビ、性能低下などがあります。特に長期間保管される製品や精密部品ほど影響を受けやすいため注意が必要です。

出荷直前の再検査で状態を確認することで、不良品の流出を防ぎつつ、それがどこで発生したのかを調べるきっかけになります。

出荷前検査の検査内容

出荷前検査は、漫然と異常有無を確認するのではなく、定められた手順で行います。ここでは不良品の流出を防ぐ具体的な検査内容について解説します。

外観状態の確認(キズ・変形・変色など)

外観検査は、製品を中央に置き、全方向から照明を当てて行います。照度はJIS基準の1,000ルクス以上が理想です。キズ、変形、汚れ、サビ、印字ミスなどを順に確認し、指先で表面をなぞり凹凸を感じ取ります。斜めから光を当てたり、見る角度を変えたりすると浅いキズなども見つけやすくなります。異常があればマスキングテープで印をつけ、検査記録に残します。

寸法精度や規格値の確認

寸法検査では、ノギスやマイクロメーターを使って図面通りであるかを確認します。測定基準点を明確にし、製品をできるだけ固定して計測します。ノギスやマイクロメーターは挟む力によっても誤差が生じるため、テスト品で感覚をつかんだ上で計測するようにしましょう。

また、0.01ミリ以下の精密部品などは、温度でも誤差が生じるため、室温を一定に保ち検査中はドアを開けないようにします。

標準サンプルとの仕上がり品質比較

標準サンプル比較では、検査品と基準品を同じ照明下で並べ、色味・質感・加工精度を確認します。基準との差が微妙な場合は限度見本を活用し、許容範囲を明確にします。塗装や樹脂部品は光沢や色の濃淡、手触りを重点的に確認しましょう。

梱包状態および外装保全状態の確認

梱包検査では、外箱のキズや汚れ、ラベルの剥がれがないか確認します。製品が緩衝材で固定されているか、軽く揺すって動きがないかもチェックします。取扱説明書や付属品がそろっているかを確認し、問題がなければ再梱包します。出荷先が遠い場合や配達手段が多い場合は、梱包を厚めにすると安心です。

近年では出荷前検査を自動化する企業が増えている

製造業では、人手不足や検査精度のばらつきが大きな課題となっています。その解決策として、出荷前検査の自動化を進める企業が増えています。従来のように人が目視で行う検査では、集中力や経験によって結果に差が出やすく作業効率にも限界がありました。

これに対し、AIやロボットを活用した自動検査は、一定基準での判定を可能にし、作業時間の短縮や見落とし防止にもつながります。今では外観検査や寸法測定などにもAIが導入され、品質と生産性を両立させる取り組みが広がっています。

AIやIoT外観検査のおもな導入メリット

AIやIoTを活用した外観検査により、これまで人の感覚に頼っていた検査を高精度かつ効率的に行えるようになりました。ここでは、従来の検査との違いをもとに、導入するメリットについて解説します。

微細欠陥への高い識別能力

AI外観検査では、ディープラーニングによって正常品と不良品の画像データを大量に学習させます。これにより、目視では判断が難しい微細なキズや変色、異物混入なども自動で検出できます。従来のルールベース型検査のように、形や位置などの条件を細かく設定する必要はありません。

これまでにないような欠陥にも対応可能であり、人が見落とすレベルの欠陥まで識別できるようになります。

判定精度の安定化

AIは常に同じ基準で判断するため、検査員の経験や体調によるばらつきがありません。学習を重ねるほど判定モデルが精度を高め、より安定した検査が可能になります。これにより、現場の属人化を解消し、品質評価を統一できます。

また、長時間の連続稼働でも精度が落ちにくく、人による確認よりも安定した品質保証を実現します。

リアルタイム監視による即時対応

IoTを活用することで、検査データはすぐにネットワーク上へ送信され、製造ラインの状況をリアルタイムで可視化できます。不良が検出された瞬間に通知が届くため、異常か所を即座に特定し、原因の追跡や再発防止の対応を迅速に行えます。

これにより、問題をライン内で完結でき、出荷後のトラブルやクレームの発生を最小限に抑えられます。

データ活用による品質改善

AIやIoT検査で収集したデータは、品質改善や生産最適化にも活用できます。不良品発生の傾向を時系列で分析すれば、原因工程の特定や装置の異常検知にも役立ちます。また、検査結果をクラウドで共有すれば、全工場で品質基準を統一でき、グローバルな品質管理体制の構築も可能です。

データを資産化することで、検査は「記録」から「改善」へと進化しています。

AI外観検査導入の流れ

AIによる外観検査は、導入さえすればすぐに結果が出るわけではありません。自社に最適な工程を考え、現場に沿った導入準備でなければうまく浸透しません。ここでは、導入の基本的な流れと、実際の現場での進め方を解説します。

導入目的整理と対象工程の選定

AIによる外観検査を導入する上ではじめに行うのが自社が抱える検査課題の整理です。人による見落とし、検査時間の長さ、属人化など、何を最優先で解決すべきかを明確にします。その上でどの工程に導入すれば最も効果が出るかを選定します。目的と範囲を絞ることで、無駄な投資を防ぎ、導入後の検証がスムーズになります。

試験運用で精度や運用性を確認

導入前にはPoC(概念実証)を行い、AIの検出精度や動作の安定性を確認します。実際のライン環境にカメラを設置し、正常品・不良品の画像データを収集してAIに学習させます。その上で、どの程度の精度で欠陥を判定できるか、過度な見落としがないかを評価しましょう。試験運用で得た結果をもとに、照明条件や撮影角度を調整します。

設備導入と現場への展開

本格導入では、実際の製造ラインにAI検査システムを組み込みます。カメラ・照明・制御装置を配置し、AIモデルと連携させることで自動判定を行います。また、検査結果を既存の品質管理システムと連携させ、異常が出た際には、即時に記録・共有できる体制を構築します。

検査精度の見直しと運用教育の継続

導入後は、実運用のデータをもとに、AIモデルを定期的に再学習させ、精度の維持・向上を図ります。同時に、現場担当者の教育も欠かせません。AIシステムの操作方法だけでなく、異常検知時の対応手順を共有することで、現場全体で安定した運用を実現します。継続的な改善こそが、AIによる外観検査の成果を最大化する鍵となります。

まとめ

出荷前検査は、製品の品質を最終的に保証する重要な工程です。近年では、AIやIoTを活用した自動検査の導入が進み、検査の効率化や安定した品質管理が可能になっています。こうした取り組みは、生産現場の負担を減らし、企業全体の信頼性を高める大きな一歩です。

パソコンやIT機器の導入・運用においても、同様に現場の負担軽減と効率化が求められています。日立ケーイーシステムズの「PC・IT機器のフルライフサポートサービス」では、機器の調達からキッティング、設置、運用、保守、廃棄までをワンストップでサポートしています。

さらに「BPOサービス」を活用すれば、IT機器導入時の煩雑な作業をまとめて委託でき、人手不足の解消やコスト削減にもつながります。生産ラインやオフィス環境の効率化を目指す際は、ぜひ一度ご相談ください。

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