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BPOサービス

掲載日:2026/09/28

IT資産管理 ツール 選び方

IT資産管理とは?必要性・ツールの機能メリット・選び方を網羅

この記事でわかること

  1. コンプライアンス遵守やコスト最適化におけるIT資産管理の重要性
  2. 手作業の限界を解決するIT資産管理ツールの主要機能
  3. 自社の目的や規模に応じた最適なツールの選定ポイント
  4. ツール導入を成功に導くための運用体制の構築方法

こんにちは。「フルライフサポートサービス」、「BPOサービス」でPC・IT機器の様々なお困りごとをワンストップで解決する日立ケーイーシステムズのライターチームです。

IT資産管理とは、企業が保有するハードウェアやソフトウェア、ライセンスなどのIT資産を正確に把握し、最適化する活動全般を指します。この記事では、IT資産管理の基本的な知識から、なぜその必要性が高まっているのか、そして効率化を実現するIT資産管理ツールの主な機能やメリットについて解説します。

自社に適したツールの選び方や導入時の注意点も網羅的に紹介するため、管理体制の見直しやツール導入を検討している担当者の方はぜひ参考にしてください。

IT資産管理とは?基本からわかりやすく解説

IT資産管理は、情報システム部門だけでなく、企業経営においても重要な役割を担います。ハードウェアの物理的な管理にとどまらず、ソフトウェアライセンスの契約状況や利用実態、ネットワーク機器の構成まで、ITに関連するあらゆる資産を管理対象とします。このセクションでは、IT資産管理とは何か、その基本的な定義と管理の対象となる要素について、基本からわかりやすく解説します。

IT資産管理(ITAM)の基本的な定義

IT資産管理とは、IT Asset Managementの頭文字をとってITAMとも呼ばれ、企業が事業活動に利用するIT資産の全ライフサイクルにわたって管理することです。具体的には、資産の情報を台帳で一元管理し、常に最新の状況を把握できるようにします。これにより、IT資産の最適な配分・運用、コスト削減、コンプライアンス遵守、セキュリティ強化などを実現するのが、IT資産管理の目的です。

IT資産管理の対象となる3つの要素

IT資産管理の対象は多岐にわたりますが、主に「ハードウェア」「ソフトウェア」「ライセンス・その他」の3つの要素に大別されます。

  • ハードウェア資産
    PC・サーバ・スマートフォン・タブレットといった情報機器に加え、プリンターやルーターなどの周辺機器、ネットワーク機器も含まれます。
    物理的な機器そのものが管理対象です。
  • ソフトウェア資産
    PCなどにインストールされているOSやアプリケーションソフトが対象です。
    業務で利用する全てのソフトウェア情報を正確に把握する必要があります。
  • ライセンス・その他
    ソフトウェアの利用許諾契約であるライセンスや、関連する契約書、保守契約などが含まれます。
    保有数と実際の使用数を適切に管理することが求められます。

IT機器管理の基本については「IT機器管理の基本と実践手順」で詳しく紹介しています。

なぜ今IT資産管理が重要なのか?3つの必要性

テレワークの普及やDX推進により、企業が管理すべきIT資産は増加し、その管理は複雑化しています。このような状況下で、IT資産管理の重要性はますます高まっています。適切な管理を怠ると、ライセンス違反によるコンプライアンス上の問題や、セキュリティインシデントといった深刻なリスクにつながる可能性があります。

ここでは、IT資産管理がなぜ重要なのか、その具体的な必要性を3つの観点から解説します。

コンプライアンス違反のリスクを回避する

IT資産管理の重要な目的の一つは、コンプライアンス違反のリスクを回避することです。特にソフトウェアは、開発元との間で締結されたライセンス契約に基づいて利用が許可されています。管理が不十分な場合、保有しているライセンス数を超えてソフトウェアをインストールしてしまう「ライセンス違反」が発生する可能性があります。

これが発覚すると、追加ライセンス費用や法的リスクが発生する可能性があり、企業の社会的信用を失墜させたりする重大なリスクにつながります。

情報漏洩などのセキュリティリスクを低減する

適切なIT資産管理は、企業のセキュリティレベルを維持・向上させる上で不可欠です。管理されていないPCが社内ネットワークに接続されたり、OSやソフトウェアの更新プログラム(セキュリティパッチ)が適用されずに放置されたりすると、セキュリティ上の脆弱性が生まれます。この脆弱性を悪用され、マルウェア感染や不正アクセス、機密情報の漏洩といった深刻なセキュリティインシデントに発展するリスクが高まります。

IT資産の利用状況を可視化しコストを最適化する

IT資産の利用状況を正確に把握することで、無駄なコストの削減が可能です。例えば、実際には使用されていないPCやソフトウェアライセンスが存在する場合、それらを洗い出して再割り当てしたり、次年度の契約を更新しないといった判断ができます。

これにより、不要なハードウェアの購入費用やライセンス費用を抑制し、IT投資を最適化できます。IT資産管理は、企業のIT関連費用を適切にコントロールするための重要な基盤となります。

IT資産管理の課題については「IT資産管理の課題を一気に整理」で詳しく紹介しています。

IT資産管理台帳による管理方法と限界

IT資産管理の第一歩として、多くの企業では管理台帳を作成して運用しています。特にExcelは手軽に始められるため、広く利用されています。しかし、管理対象の資産が増え、組織が大きくなるにつれて、手作業での管理には多くの課題や限界が見えてきます。

定期的な棚卸し作業の負担増大や、情報の正確性の維持が困難になる点が代表的な問題です。ここでは、IT資産管理台帳による管理方法とその限界について解説します。

Excel(エクセル)でIT資産管理台帳を作成する手順

ExcelでIT資産管理台帳を作成する方法は、比較的シンプルです。まず、管理に必要な項目を洗い出し、表の列として設定します。一般的な項目としては、「管理番号」「資産の名称」「取得年月日」「使用者」「所属部署」「保管場所」「IPアドレス」「ソフトウェア名」「ライセンスキー」などが挙げられます。これらの項目を定めた後、各IT資産の情報を一行ずつ入力していくことで台帳が完成します。この方法であれば、特別なツールを導入することなく、すぐに資産管理を開始できます。

手作業によるIT資産管理の課題と限界点

手作業によるExcelでのIT資産管理には、いくつかの課題と限界点が存在します。最大の課題は、情報の正確性と最新性を保つのが難しいことです。PCの移動や使用者の変更が発生するたびに手動で更新する必要があり、入力ミスや更新漏れが起こりがちです。

また、定期的に実施する現物確認(棚卸し)には膨大な時間と労力がかかります。管理が特定の担当者に依存する「属人化」のリスクも高く、非効率な管理体制のままでは、正確な資産状況の把握は困難です。

IT資産管理ツールで実現できること|主要な機能を紹介

手作業での管理に限界を感じ始めた企業にとって、IT資産管理ツールは有効な解決策です。IT資産管理ツールとは、ハードウェアやソフトウェア、ライセンスなどの情報を自動的に収集し、一元管理するためのシステムです。ツールを導入することで、管理業務の大幅な効率化やセキュリティ強化といったメリットが期待できます。

ここでは、IT資産管理ツールが持つ主要な機能と、それによって何が実現できるのかを紹介します。IT機器の運用管理については「IT機器の運用管理とは?重要性や進め方」で詳しく紹介しています。

ハードウェア・ソフトウェア情報の一元管理

IT資産管理ツールの基本的な機能として、ネットワークに接続されたIT資産の情報を自動で収集し、一元管理する機能があります。これにより、社内にあるPCやサーバ、モバイルデバイスなどのハードウェア情報(機種名、CPU、メモリ、IPアドレスなど)や、インストールされているソフトウェアの情報を、台帳へ自動的に登録・更新できます。手作業による入力ミスや更新漏れを防ぎ、常に正確な資産情報を把握することが可能になります。

周辺機器の管理に対応したツールも多く存在します。

ソフトウェアライセンスの過不足を正確に把握

ソフトウェアライセンスの管理は、IT資産管理において特に重要な業務の一つです。多くのツールには、社内のPCにインストールされているソフトウェア情報と、購入して保有しているライセンス情報を突合する機能が搭載されています。これにより、ライセンスの過不足を正確に可視化できます。

ライセンス違反のリスクを回避すると同時に、使用されていない余剰ライセンスを洗い出し、コスト削減につなげることが可能です。

セキュリティパッチの適用や不正利用を防止

IT資産管理ツールは、セキュリティ対策の強化にも大きく貢献します。各PCのOSやソフトウェアのアップデート状況を一覧で把握し、セキュリティパッチが適用されていない脆弱性のある端末を特定できます。また、自社が許可していないソフトウェアのインストールや使用を検知し、警告を発したり、起動を禁止したりする機能も備わっています。

これにより、シャドーITの防止やマルウェア感染リスクの低減を実現し、社内のセキュリティレベルを向上させます。

PCの操作ログ取得による内部統制の強化

内部統制の強化や情報漏洩対策として、PCの操作ログを取得・管理する機能も重要です。IT資産管理ツールを使えば、「いつ」「誰が」「どのPCで」「どのような操作」を行ったかを記録できます。これにより、不正な操作を抑止する効果が期待できるほか、万が一情報漏洩などの問題が発生した際には、取得したログを基に原因を迅速に追跡することが可能になります。

リスク対策の実施手順については「リスク対策の実施手順や管理ツールの選び方を解説」で詳しく紹介しています。

失敗しないIT資産管理ツールの選び方|5つの比較ポイント

IT資産管理ツールは数多くの製品が提供されており、それぞれ機能や特徴が異なります。自社の課題や目的に合わないツールを導入してしまうと、コストが無駄になったり、かえって運用負荷が増えたりする可能性があります。そのため、複数の製品を慎重に比較し、自社に最適なツールを選定することが重要です。

ここでは、ツール選定で失敗しないための5つの比較ポイントと選定基準を解説します。

【Point1】導入目的を明確にし、必要な機能を洗い出す

ツール選定の第一歩は、導入の目的を明確にすることです。例えば、「ライセンス違反のリスクを防ぎたい」「情報漏洩対策を強化したい」「棚卸しの工数を削減したい」など、自社が抱える課題を具体的にします。この導入の目的によって、ツールに求めるべき機能の優先順位が変わってきます。

目的を基に必要な機能要件を洗い出し、それを満たすツールはどれか、という視点で製品を絞り込んでいくことが選定の基本です。

【Point2】自社の管理対象と規模に対応しているか確認する

自社のIT環境とツールの仕様が合致しているかを確認することも重要です。管理対象となるPCやサーバーの台数、拠点の数といった事業規模に対応できるかは基本的な確認事項です。また、WindowsだけでなくMacやLinuxなど、社内で使用しているOSに対応しているか、スマートフォンやタブレットといったモバイルデバイスも管理対象に含めたいかなど、自社の状況に合わせた確認が必要です。

自社の成長を見越して、将来的な拡張性も考慮するとよいでしょう。

【Point3】クラウド型かオンプレミス型か提供形態を選ぶ

IT資産管理ツールには、自社でサーバーを構築・運用する「オンプレミス型」と、ベンダーが提供するサービスをインターネット経由で利用する「クラウド型(SaaS)」があります。オンプレミス型はカスタマイズの自由度が高い一方、初期費用や運用負荷が大きくなる傾向があります。クラウド型は初期費用を抑えて手軽に導入でき、運用もベンダーに任せられますが、カスタマイズ性には制限があります。

それぞれのメリット・デメリットを理解し、自社のリソースや方針に合った提供形態を選びましょう。

【Point4】誰でも直感的に使える操作性か

ツールの操作性も重要な選定ポイントです。IT資産管理は情報システム部門の担当者だけでなく、複数の管理者や一般の従業員が関わるケースもあります。そのため、専門的な知識がなくても、誰でも直感的に操作できる分かりやすい管理画面であることが望ましいです。

無料トライアルやデモなどを活用し、実際の操作感を事前に確認することをおすすめします。レポート機能が見やすいか、マニュアルがなくてもカンタンに使えるか、といった観点でチェックしましょう。

【Point5】既存システムとの連携が可能か

すでに社内で運用している他のシステムと連携できるかどうかも確認しておきましょう。例えば、社員情報を管理しているActive Directoryや人事管理システムと連携できれば、PCの使用者情報などを自動で紐付けることができ、管理効率が大幅に向上します。また、IT資産の購入情報を管理する会計システムや、セキュリティインシデントを管理するシステムなど、自社の業務構成に合わせて連携の可否をチェックすることで、よりスムーズな運用が実現できます。

IT資産管理ツール導入時に注意すべき3つのこと

自社に最適なIT資産管理ツールを選定できたとしても、導入が成功するとは限りません。ツールを導入したものの、うまく活用されずに形骸化してしまうケースも少なくありません。こうした事態を避けるためには、導入前にいくつかのポイントを押さえておく必要があります。

ここでは、ツール導入を成功に導くために、事前に注意すべき3つのこと、特に運用ルールや体制構築の課題について解説します。

導入後の運用体制を事前に構築しておく

ツールを導入する前に、導入後の運用体制とルールを明確に定めておくことが極めて重要です。誰が主担当者となり、どのような頻度で棚卸しやライセンスの確認を行うのか、といった具体的な運用フローを構築します。また、PCの新規購入時や廃棄時の申請・登録プロセス、ソフトウェアのインストール申請ルールなども整備が必要です。

これらの体制やルールを事前に固めておくことで、導入後のスムーズな運用開始が可能になります。

テレワークなど多様な働き方に対応できるか

近年の働き方の多様化、特にテレワークの普及により、IT資産が社内ネットワークの外で利用される機会が増えています。導入を検討しているツールが、社外に持ち出されたPCやモバイルデバイスを管理できるかどうかは重要なチェックポイントです。インターネット経由でエージェントが情報を収集するタイプのツールであれば、場所を問わずに資産情報を把握できます。

多様な働き方に柔軟に対応できる管理体制を築けるか、事前に確認しましょう。

まずは一部門からスモールスタートを検討する

全社一斉にツールを導入すると、予期せぬトラブルが発生した場合の影響が大きくなります。リスクを低減するため、まずは情報システム部門や特定の事業部など、一部の部門からスモールスタートで導入することを検討しましょう。小規模で運用を開始することで、実際の運用における課題や改善点を洗い出しやすくなります。

そこで得た知見を基に全社展開の計画を練り直すことで、導入の成功確率を高めることができます。また、初期費用を抑えられるというメリットもあります。

IT資産管理に関するよくある質問

ここでは、IT資産管理に関して多く寄せられる質問とその回答をまとめました。

IT資産管理とは、具体的に何を管理するのですか?

IT資産管理とは、企業が保有するハードウェア、ソフトウェア、ライセンスの3つが主な管理対象です。ハードウェアにはPCやサーバ、周辺機器が含まれ、ソフトウェアはOSやアプリケーションを指します。これらを台帳で一元管理し、購入から廃棄までのライフサイクル全体を最適化する活動です。

ExcelでのIT資産管理ではなぜ不十分なのですか?

Excelでの管理は、情報のリアルタイム性の欠如が大きな課題です。手動更新のため入力ミスや更新漏れが発生しやすく、正確な情報把握が困難になります。

結果として、ライセンス違反や脆弱性の放置といったコンプライアンスやセキュリティ上のリスクを高めてしまうため、不十分とされています。資産管理の効率化については「資産管理はバーコードで効率化」でも詳しく紹介しています。

自社に最適なIT資産管理ツールの選び方を教えてください。

最適なツールを選ぶには、まず導入目的を明確化し、必要な機能要件を定義することが基準となります。その上で、自社の管理対象や規模、提供形態(クラウドかオンプレミスか)、操作性、既存システムとの連携可否などを比較検討し、複数の製品から自社に最も合うものを選定します。

日立ケーイーシステムズが提供するIT資産管理サービス

日立ケーイーシステムズではIT資産管理サービスとして「資産管理アシストサービス」をご提供しています。当社独自の資産管理システムと機材管理運用代行サービスにより、お預かりした機材をお客さまへ迅速にお届けし、引取・メンテナンス・保管・管理まで当社が一手にお引き受けします。拡販支援・評価機、レンタル・リース機器などの機材管理業務が煩雑でお困りのご担当者さまをサポートするBPOサービスです。詳細については「資産管理アシストサービス」で詳しく紹介しています。

まとめ

本記事では、IT資産管理とは何かという基本的な定義から、その必要性、管理方法、そして業務を効率化するIT資産管理ツールの機能やメリット、選び方までを網羅的に解説しました。適切なIT資産管理は、コンプライアンス遵守・セキュリティ強化・コスト最適化を実現し、企業の健全な経営を支える重要な基盤です。手作業での管理に限界を感じている場合は、本記事で紹介したポイントを参考に、自社の課題解決に繋がるツールの導入を検討してみてはいかがでしょうか。