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掲載日:2026/09/28
kintoneでできること・できないこと|プラグイン連携や活用事例も解説
この記事でわかること
- 情報の一元管理や業務プロセスを改善するkintoneの基本機能
- 標準機能だけでは対応が難しいことや苦手とする分野
- プラグインや外部サービス連携によって機能を拡張する方法
- 営業からバックオフィスまで、部署ごとの具体的な活用事例
こんにちは。サイボウズ株式会社が提供するクラウド型業務改善プラットフォーム「kintone(キントーン)」の導入・開発を支援する日立ケーイーシステムズのライターチームです。
kintoneは、プログラミングの知識がなくても業務改善ツールを自作できるクラウドサービスです。
この記事では、kintoneの基本機能でできることから、標準機能だけではできないこと、そしてプラグインや外部サービスとの連携によって実現できる拡張機能までを網羅的に解説します。
具体的な活用事例も紹介するため、自社の課題解決にkintoneが適しているか判断する材料としてご活用ください。
kintoneのサービス詳細目次
kintoneとは?ノーコードで業務改善を実現するクラウドサービス
kintone(キントーン)とは、サイボウズ株式会社が提供するクラウド型のプラットフォームです。
プログラミングの知識がなくても、自社の業務に合わせたアプリケーションを直感的な操作で作成できる「ノーコードツール」として知られています。
Excelや紙媒体、メールなど、部署ごと・担当者ごとに散在しがちな情報を一元管理し、業務プロセスを効率化するためのソフトウェアとして多くの企業で導入が進んでいます。
kintoneを使ったノーコード開発については「kintoneはノーコード開発できる?」で詳しく紹介しています。
kintoneの基本機能でできること
kintoneの強みは、業務に必要なツールを「アプリ」という単位で手軽に作成できる点にあります。
様々な機能を組み合わせてアプリを作ることで、業務プロセスの可視化、データに基づいた意思決定、情報共有の促進など、組織全体の生産性向上を実現します。
散在するExcelや書類の情報をデータベースで一元管理
kintoneの最も基本的な機能は、Excelや紙で管理していた情報を集約するデータベースの作成です。
顧客情報や案件管理表、問い合わせ台帳などをkintone上にアプリとして構築することで、関連情報を一元管理できます。
データはクラウド上でリアルタイムに共有されるため、誰でも常に最新の情報にアクセス可能です。
また、登録されたデータは様々な条件で絞り込んだり並べ替えたりして、目的の情報を瞬時に表示する一覧画面を作成することもできます。
タスクやプロジェクトの進捗状況を可視化
個人のToDoリストからチーム全体のプロジェクト管理まで、タスクの進捗状況を可視化するアプリも簡単に作成できます。
各タスクに担当者や期限、進捗ステータスを設定し、一覧で管理することが可能です。
期限が近づいたタスクを通知するリマインダー機能を使えば、対応漏れを防ぐことにもつながります。
これにより、メンバー各自が次に何をすべきか明確になり、プロジェクト全体の遅延リスクを低減させます。
申請・承認業務を電子化するワークフロー機能
稟議書や見積書の承認、交通費の精算といった申請・承認業務を電子化するワークフロー機能も標準で備わっています。
申請内容に応じて承認ルートを柔軟に設定でき、誰がいつ申請し、現在誰の承認待ちであるかという進捗状況が一目で分かります。
承認依頼の通知も自動化されるため、対応漏れや遅延を防ぎ、意思決定のスピードを向上させます。
ペーパーレス化により、印刷やハンコのための出社が不要になる点も大きなメリットです。
蓄積したデータをグラフで分析するレポート作成
アプリに蓄積されたデータをもとに、専門的な知識がなくても簡単にグラフや表を作成できるレポート機能があります。
売上の推移や商品別の受注件数、問い合わせ内容の内訳などを円グラフや棒グラフで可視化し、リアルタイムで集計結果を確認できます。
データに基づいた現状把握が迅速に行えるため、経営判断や次のアクションプランの策定に役立ちます。
これらのレポートはダッシュボードに配置し、常に最新の状況をチームで共有することも可能です。
部署間の連携を円滑にするコミュニケーション機能
kintoneでは、登録されたデータ(レコード)一つひとつにコメントを書き込めるスペースが用意されています。
例えば、案件管理アプリの特定の案件情報を見ながら、営業担当者と上司が指示や報告をやり取りできます。
これにより、情報とコミュニケーションが分断されず、後から経緯を確認するのも容易です。
メールや別のチャットツールで過去のやり取りを探す手間が省け、部署やチームを超えたスムーズな情報連携が実現します。
【部署・業務別】kintoneでできることの具体的な活用事例
kintoneは特定の業務に特化したツールではなく、汎用性が高いことが特徴です。
そのため、営業からバックオフィス、開発部門まで、社内のあらゆる部署でできることを見つけ、業務改善に有効活用できます。
ここでは、具体的な部署・業務別に、kintoneの活用事例を紹介します。
自社のどの業務に適用できそうか、イメージを膨らませてみてください。
kintoneの業種・業務別アプリ構築事例については「kintoneアプリ構築事例」で詳しく紹介しています。
営業部門:顧客情報や案件の進捗をリアルタイムで共有
営業部門では、顧客管理(CRM)や案件管理(SFA)ツールとしてkintoneが活用されています。
顧客の基本情報や過去の商談履歴、提出した見積書などを一元管理し、担当者以外でもスムーズに対応できる体制を構築します。
各案件の進捗状況や受注確度をリアルタイムで共有することで、営業戦略の立案や売上予測の精度向上につながります。
また、スマートフォンアプリを使えば、外出先からでも簡単に見積作成や活動日報の提出が可能です。
総務・人事部門:備品管理や採用プロセスを一元化して効率アップ
総務・人事部門が担当する多岐にわたる管理業務もkintoneで効率化できます。
例えば、社内のPCやソフトウェアライセンスの管理、文房具などの備品管理、契約書の管理台帳などをアプリ化することで、煩雑なExcel管理から脱却します。
採用業務においては、応募者情報をデータベース化し、書類選考から面接、内定までの進捗状況を一元管理することで、選考プロセスの迅速化と抜け漏れの防止を実現します。
経理部門:交通費や経費の申請をペーパーレス化
経理部門では、ワークフロー機能を活用した経費精算システムとして利用されるケースが多く見られます。
従業員はスマートフォンで撮影した領収書の画像データを添付し、kintoneアプリから経費を申請します。
上長は内容を確認してオンラインで承認し、経理担当者は承認済みのデータをCSVで出力して会計ソフトに取り込む、といった流れを構築できます。
これにより、紙の伝票を扱う手間や手入力のミスが削減され、月次決算の早期化にも貢献します。
情報システム部門:社内からの問い合わせ対応をスムーズに
情報システム部門では、社内ヘルプデスクの問い合わせ管理ツールとしてkintoneが役立ちます。
「PCの動作が遅い」「ソフトウェアの使い方が分からない」といった社員からの問い合わせ内容と対応履歴をアプリに蓄積します。
これにより、対応状況の可視化や担当者の引き継ぎがスムーズになります。
さらに、蓄積した問い合わせデータをFAQとして公開すれば、社員の自己解決を促し、問い合わせ件数そのものを削減する効果も期待できます。
製造・開発部門:日報やプロジェクトの課題を管理
製造現場では、ペーパーレス化の一環として作業日報や設備点検記録、ヒヤリハット報告などをkintoneで管理する活用法があります。
スマートフォンやタブレットから簡単に入力できるため、現場の負担を軽減しつつ、データをリアルタイムで蓄積・分析できます。
一方、開発部門では、プロジェクトのタスク管理やバグ報告、仕様変更の履歴などを管理するアプリが有効です。
チーム全体で課題と進捗を共有することで、開発のスピードと品質の向上につながります。
kintoneの標準機能だけでは難しいこと・苦手なこと
kintoneは非常に柔軟で多機能なツールですが、万能ではありません。
導入後に「こんなはずではなかった」というミスマッチを防ぐためには、標準機能だけでは対応が難しいことや、苦手なことを事前に理解しておくことが重要です。
ここでは、kintoneが「できない」ことの代表例をいくつか紹介します。
Excelのような複雑な関数やマクロの実行
kintoneにも計算機能はありますが、四則演算やSUM、IFといった基本的な関数に限られます。
ExcelのVLOOKUP関数のように複数のシートをまたいでデータを参照したり、ピボットテーブルで高度なデータ集計を行ったり、VBA(マクロ)を組んで複雑な処理を自動化したりすることは標準機能ではできません。
あくまでデータベースとしての利用が主であり、高度な表計算ソフトの代替にはならないと認識しておく必要があります。
会計ソフトや販売管理システムなど基幹システムの完全な代替
kintoneは業務アプリを柔軟に作成できるツールですが、会計・財務、販売・在庫管理、生産管理といった企業の根幹を支える基幹システムを完全に置き換えることはできません。
これらの専門的なシステムは、複雑な業務ロジックや法制度への対応、業界特有の商習慣などが組み込まれており、kintoneでゼロから再現するのは非現実的です。
既存の基幹システムとAPI(Application Programming Interface)連携させて、その周辺業務を補完する使い方が適しています。
kintoneと基幹システムの連携については「kintoneと基幹システム連携でできること」で詳しく紹介しています。
自由度の高いWebサイトのような画面デザインの作成
kintoneのアプリ作成は、用意されたパーツをドラッグ&ドロップで配置していくスタイルが基本です。
そのため、誰でも簡単に見やすい入力フォームや一覧画面を作成できますが、一方でデザインの自由度は高くありません。
Webサイトを制作するように、HTMLやCSSでデザインを細かく調整したり、ボタンの配置をピクセル単位で指定したりといった、大幅な画面のカスタマイズは標準機能の範囲では困難です。
kintoneカスタマイズの始め方については「kintoneカスタマイズの始め方」で詳しく紹介しています。
ライセンスを持たない外部ユーザーとの自由な情報共有
kintoneは、基本的にライセンス契約を結んだ社内ユーザーが利用することを前提としたクローズドなシステムです。
そのため、ライセンスを持たない社外の取引先や顧客担当者と、特定のデータだけを安全に共有したいといったニーズには、標準機能だけでは応えにくい側面があります。
ゲストユーザーを招待できる「ゲストスペース」という機能もありますが、利用には制限があるため、用途によっては他のサービスとの連携などを検討する必要があります。
プラグインやAPI連携でkintoneのできることを拡張する方法
kintoneの標準機能でできないことも、外部のサービスやプログラムと連携させることで解決できる場合があります。
これを「拡張機能」と呼び、主に「プラグイン」「API連携」「JavaScriptカスタマイズ」の3つの方法があります。
これらの方法を活用することで、kintoneをより自社の業務にフィットさせ、活用の幅を大きく広げることが可能です。
プラグインを追加して帳票出力やカレンダー表示を強化する
プラグインとは、kintoneに特定の機能を追加するためのプログラム部品です。
プログラミングの知識がなくても、購入またはダウンロードしたプラグインをkintoneにインストールするだけで、簡単に機能を拡張できます。
例えば、標準機能では苦手な見積書や請求書といった定型帳票のPDF出力を可能にするプラグインや、タスク管理アプリの情報をカレンダー形式で見やすく表示するプラグインなど、様々な種類が提供されています。
kintoneプラグインの使い方については「kintoneプラグインの使い方ガイド」で詳しく紹介しています。
API連携で他のクラウドサービスとデータを自動で同期させる
APIとは、異なるソフトウェアやクラウドサービス間でデータをやり取りするための仕組みです。
kintoneはAPIを公開しており、これを利用して他のサービスとデータ連携させることができます。
例えば、kintoneに登録された顧客情報を名刺管理ソフトと同期させたり、kintoneで経費申請が承認されたら会計ソフトに仕訳データを自動で登録したりすることが可能です。
Webhookという仕組みを使えば、kintoneでの特定のアクションをきっかけに、ビジネスチャットへ通知を送ることもできます。
JavaScriptカスタマイズでより複雑な処理や独自の画面を実装する
プラグインやAPI連携でも対応できない、より高度で独自性の高い要求に応える方法がJavaScriptによるカスタマイズです。
JavaScriptというプログラミング言語を用いることで、kintoneの動作を細かく制御できます。
例えば、複数の条件分岐を伴う複雑な計算処理を自動化したり、入力項目に応じて表示を動的に切り替えたり、標準とは異なるデザインの画面を実装したりと、最も自由度の高いカスタマイズが可能です。
ただし、実装にはプログラミングの専門知識が必須となります。
kintoneを導入する4つのメリット
kintoneを導入し、その機能を有効活用することで、企業は多くのメリットを享受できます。
業務の効率化はもちろん、組織全体の情報共有文化の醸成や、従業員の主体的な改善活動の促進にもつながります。
ここでは、kintoneを導入することで得られる代表的な4つのメリットについて解説します。
プログラミング知識がなくても自社に合ったアプリを作成できる
最大のメリットは、現場の業務を最もよく知る担当者自身が、プログラミングの知識なしで業務に必要なアプリを作成できる点です。
ドラッグ&ドロップの直感的な操作で、入力フォームやデータベースをスピーディに構築できます。
情報システム部門や外部の開発会社に依頼することなく、現場主導で業務改善を進められるため、変化に強い柔軟な業務システムの内製化が実現しやすくなります。
業務に必要な情報を一元化して探す手間を削減できる
Excelファイル、メール、紙の書類など、社内に散在しがちな情報をkintoneに集約することで、データの属人化を防ぎ、組織の資産として活用できます。
誰もが同じ情報源にアクセスするため、「最新のファイルはどれ?」「あの情報は誰が持っている?」といった確認やファイルを探す時間が大幅に削減されます。
必要な情報をすぐに見つけられる一覧機能や検索機能も充実しており、全社的な生産性の向上に直結します。
スマートフォンやタブレットから場所を選ばずに利用できる
kintoneはクラウドサービスであり、専用のスマートフォンアプリも提供されています。
そのため、インターネット環境があれば、オフィスだけでなく外出先や自宅など、場所を選ばずにいつでもデータにアクセス・入力・編集が可能です。
営業担当者が移動中に日報を提出したり、管理職が出張先で申請を承認したりと、多様な働き方に柔軟に対応でき、ビジネスのスピードを落としません。
小規模な業務からスモールスタートで導入できる
全社一斉に大規模なシステムを導入するのとは異なり、kintoneは特定の部署やチーム、さらには1人からでも利用を開始できます。
まずは身近なExcel管理の業務を一つだけアプリ化してみる、といったスモールスタートが可能です。
小さな成功体験を積み重ね、効果を実感しながら徐々に利用範囲を広げていけるため、導入のリスクやコストを最小限に抑えながら、着実に社内のDXを推進できます。
kintone導入前に知っておきたい注意点
kintoneの導入を成功させるためには、そのメリットだけでなく、事前に考慮しておくべき注意点も理解することが不可欠です。
特に、コストの考え方や運用体制の構築は、長期的に活用していく上で重要なポイントになります。
ここでは、導入担当者や管理者が押さえておくべき3つの注意点を解説します。
利用するユーザー数に応じて月額費用が発生する
kintoneの料金体系は、利用するユーザー1人あたり月額(または年額)で費用が発生するサブスクリプションモデルです。
そのため、利用者が増えれば増えるほど、ランニングコストも増加します。
導入を検討する際は、どの範囲の従業員が利用するのかを明確にし、費用対効果を試算しておくことが重要です。
また、ライトコースとスタンダードコースなど複数のコースがあり、機能要件に合わせて適切なコースを選ぶ必要があります。
アプリの乱立を防ぐための運用ルール作りが必要になる
誰でも手軽にアプリを作成できる反面、明確なルールがないと、各部署で似たような目的のアプリが乱立したり、管理されなくなった野良アプリが増えたりする可能性があります。
このような状態を防ぐためには、アプリを作成する際の申請フローや命名規則、データの管理責任者などを定めた運用ルールを策定することが不可欠です。
専任の管理者や推進チームを設置し、社内のガバナンスを維持する体制を整えることが推奨されます。
高度な連携やカスタマイズには専門知識が求められる
基本的なアプリ作成はノーコードで行えますが、kintoneのポテンシャルを最大限に引き出す高度な機能拡張には専門知識が必要です。
特に、他のクラウドサービスとのAPI連携や、JavaScriptを用いた複雑なカスタマイズを実装する場合は、プログラミングのスキルが求められます。
自社内に対応できる人材がいない場合は、外部の開発パートナーや導入支援サービスの活用も視野に入れると良いでしょう。
kintoneでできることに関するよくある質問
kintoneの導入を検討する中で、具体的な機能や他のツールとの違いについて様々な疑問が浮かぶことでしょう。
ここでは、kintoneでできることに関して特によく寄せられる質問とその回答をまとめました。
導入後の活用イメージをより明確にするための参考にしてください。
Excelでの管理からkintoneに移行すると、具体的に何が便利になりますか?
リアルタイムな情報共有、変更履歴の自動保存が便利になります。
ファイルが属人化せず、どこからでも最新データにアクセスできるため、「あのファイルは誰が編集した?」といった確認の手間や、古い情報を見てしまうミスがなくなります。
プログラミング未経験でも、本当に業務改善につながるアプリを作成できるのでしょうか?
はい、作成可能です。
kintoneはドラッグ&ドロップ操作で項目を配置するだけで、業務に必要なデータベース(アプリ)を直感的に作れます。
まずはExcel台帳を置き換えるような簡単なアプリから始め、徐々に機能を試しながら改善していくことで、現場の課題解決につながります。
kintoneの使い方については「kintoneの使い方ガイド」で詳しく紹介しています。
kintoneとSalesforceのようなSFA/CRMツールは、できることにどういう違いがありますか?
Salesforceは営業支援(SFA)や顧客管理(CRM)に特化した高機能なツールです。
一方、kintoneは特定の業務に限定されず、営業から総務、開発まで、様々な業務アプリを自社で柔軟に作成できる点が大きな違いです。
汎用性の高さがkintoneの特徴と言えます。
まとめ
kintoneは、データベース、ワークフロー、コミュニケーションの3つの基本機能を軸に、プログラミング知識がなくても自社の業務に合わせたアプリを作成できるクラウドサービスです。
散在する情報を一元化し、申請業務を電子化することで、部門を問わず業務効率を大幅に向上させます。
標準機能では対応できない複雑な帳票出力や他システムとの連携も、プラグインやAPIなどを活用することで機能を拡張できます。
まずは小規模な業務からスモールスタートし、その効果を実感しながら活用範囲を広げていくことが、導入を成功させる鍵となります。
kintoneのサービス詳細